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【わかりやすいマニュアルの作り方】第181回翻訳とネイティブ

東京の天気はとても良いのですが、沖縄では台風15号で変なことになっているようです。
できるだけ被害が少ないことを祈ります。
また、人的被害がないことをお祈りさせていただきます。

■翻訳される取扱説明書

取扱説明書は、しばしば翻訳したり、翻訳されたりすることがあります。
もちろん元の製品が、外国製であったり、また日本製品を外国に輸出したりするためです。

では、それぞれ取扱説明書の翻訳を行う場合、原文の原稿が上手くできていて、正しい翻訳ができれば問題はないでしょうか。
私の知る限りでは、これだけでは全く充分ではありません。
製品には、それを作った国もしくは場所の文化があります。文化を無視して、単純に言語を翻訳しただけだと、意味が通じないことがしばしば発生します。

一番わかりやすいのは、外国製のカレンダーを買ったときでしょうか。
カレンダーの、日曜日は共通です。また、元旦とクリスマス程度までは一緒ですが、それ以外の休日はすべて異なります。
確かに、今週の始まりが何日かということは知ることができますが、休日が何日なのかあるいはゴールデンウイークと言ったことについて、外国製のカレンダーでは知ることができないのです。それでも、デザインが優れているその他の理由で外国製のカレンダーを使用しますが、これが、外国でデザインして日本で発売されたカレンダーですと、きちんと休日が日本仕様に、書き換えられています。

こういったことは家電製品でも同じことです。
たとえば炊飯器は外国でも発売されていますが、「無洗米対応」などについてはメニューが変わっているはずです(すみません未確認です)。なぜならら「無洗米」今の所一般的な商店では日本にしかないからです。

■文化と安全と技術文書

文化および、社会は国々によって異なります。
たとえば電気製品であれば日本のような百ボルトのところもあれば二百ボルトのところもあります。二百ボルトの場所であれば安全に関する考え方は大きく異なります。
なぜなら、二百ボルトの電圧の場合、感電した場合に自分の意志で手を離すことができないからです。また、過電流が流れた場合の火事になるまでの時間だと、大きくことなります。

そのため、取扱説明書のような技術的な文書であっても、一度、翻訳された文章を、ネイティブの人に読んでもらい、できれば全体をリライトしてもらった方が、使いやすいものになります。
また、そうしないと、文章に翻訳調といった調子が残ることになります。

どういうわけかこの、大変評判が悪いです。この翻訳調を消すためだけの目的でもリライトはした方が、良いと感じています。

マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所

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