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【わかりやすいマニュアルの作り方】第165回イラストは線画で作る

いよいよ春本番になってきました。

こちらの語録ではなく、個人サイトの方に記事を書いたのですが、ちょっとした距離のツーリングにも行ってきました。横須賀の海はきれいでした。

仕事の方としても、いよいよ期が改まり、新しい仕事になっていくところですね。

■イラストを線画で描く

今回は、取扱説明書につけるイラストの話です。

弊社では取扱説明書につけるイラストは、人に見せるためのビジュアルではなく、説明の一部だと考えています。

以前にもこちらに書きましたように、弊社ではイラストにはモノクロ二値の線画を使用しています。

つまり、美しいカラー写真や、かっこよく色を使用したイラストではなく、いちばんシンプルな線だけの絵を使っているのです。見やすさとわかりやすさを優先した結果です。

また、状態によっては、本体に描かれているマークや商標などを省略することもありますし、実際よりもマークや、凸凹な道、目立つようにはっきりと描き直す場合もあります。

もうちょっと現場の人にわかりやすい書き方をすると、イラストレーターで線画を使って描いて、グラデーションなどは一切使っていません。

この線画は見やすいということはもちろんありますが、拡大縮小が自在で、ボケずに常にシャープだというメリットがあります。

■制作上でもメリット

実は、イラストを線画で描くことは制作上でもメリットがあります。

なお、「制作」というのはこの場合には印刷工程のことを指しています。

まず、とても大切なことには、このモノクロ二値のタイプのイラストは、まず印刷できないということがありません。また色ズレやボケが発生するということもありません。

ことんなこと自分には関係ない…と思うかもしれませんが、これらのことはとっても大切です。最終工程まで行って、印刷できないからイラスト全部作り直し、なんてことが起きたらスケジュールはどうなるんだろうと思うとゾッとします。

■ワードで作る取扱説明書

最近は、弊社では「ワードで作る」マニュアルというものも作っています。

これは、DTP系のアドビのソフトを使用せず、ワードによる簡易DTPだけで取扱説明書を作るというものです。DTP(組版)のコスト分だけ少し安くできることと、校正が少し楽だというのがメリットです。ただいま、実験的に作っています。

とはいえ、イラストに関してはやっぱり同様の方法でしっかり作り込みますので、イラストの点数が多くなるとやはり値段が高くなってしまうという欠点があるのですが。

このあたりの、Illustratorで画像を作ってワードに張り込むといったあたりの手順については、珍しいことをやっているわけではないので省略します。

ただ、この方法で取扱説明書を作ってみると、ワードには吹き出しなどがあって便利だなぁと思うことはあります。
このため、他のIllustratorでも使えるように、吹き出しのEPS画像を作成してしまいました。

また、説明図のイラストには、今述べた吹き出し以外に、矢印(細いもの・太いもの・上下左右に向いたもの・ひねったリ曲がったりいるもの・片方向に双方向と多種多様なものが使われます)や引き出し線が使われます。

また、こういった記号や線の後ろにちょっとだけ白い縁をつけてあげて見易くする、といった工夫も行っています。

もちろん、こんな細かい手法については説明していませんが、何気なく見てもちょっとは見易くなっているはずです。

今回はちょっとまとまりのない話になってしまいましたが、このあたりでということに。

マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所

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