何の稽古のどの先生も「毎日10分で良いから稽古しなさい」と口をそろえておっしゃる。これは武術、スポーツ、音楽、手芸、料理、英会話、文章、絵画、茶道でもなんでも、である。
このことはずっとに気に掛けていたので、ここは数学的に証明してみようと考えた。
■前提とする仮定
- 1回の練習効果=練習時間(分)の0.00001倍
本当はさまざまと思うが、計算用の仮定です。
- 非練習による低下
練習しないと、毎日下手になります。すぐにはわかりませんが一月休むとわかります。
この数とをどうす設定るかで結果は大きく変わりますが、仮に1日の練習効果の10%とします。
■計算結果
式内の^はエクセルの階乗マークとお考えください
●練習時間
ありそうな数字を設定します。
- 毎日 15分
- 週に1度 180分(2時間半)
●一週間の練習効果
ぱっと見では以下のように見えます。
- 毎日 15×7=105
- 週に1度 180-1.5×6=180-9=171
週に1度の方が良さそうに見えます。しかし、数学的にはこれは誤りです。
この式は単純に稽古時間の和を求めただけです。
正しくは練習効果を1日ごとの階乗で計算します。
計算式は以下の通りです。
- 毎日=1.00015^7=1.0010
- 週に1度 1.0018-0.000006=1.0009
もっと正しく言うと(1-0.000001)^6ですが、さすがに面倒なので飛ばしました。
わずかに差が出ています。
1回に3時間にすれば上回るだろうという考え方もできますが、普通は集中力が続きません。
また、逆に毎日20分にすると簡単に逆転します。
●一年間の練習効果
そして、数学的に最大の差が出るのはここからです。
仮に一年間練習したとします。
- 毎日=1.00015^365=1.056272176
- 週に1度 1.0009^55=1.050722201
階乗の回数が異なるため、0.6%の効果の差が付いています。
Q.E.D.
嘘です。数値の設定によりなんぼでも変わります、ただ「階乗の回数」という概念だけは間違いがないので、僕はこちらの考えを採用します。