【わかりやすいマニュアルの作り方】第109回 PL(製造物責任)の現状について
最近、某所で相談した内容と、PL関連のセミナーの内容を合わせて書きます。
最近、某所で相談した内容と、PL関連のセミナーの内容を合わせて書きます。
「自分たちで作るのと、作ってもらうのと、何が違うんですか?」
模範解答としては、価格(コスト)・法規/条例等にきちっと対応しているという付加価値・品質(クオリティ)ですが、それだけでは宣伝チラシの「安い・早い・うまい」にすぎないので、詳しく説明します。
紙の取扱説明書はダサい?
オンラインマニュアルについて
「良いマニュアルはクレーマー対策に有効?」という話をしようと思います。
まず、良い取扱説明書があれば、そもそもの問題発生の可能性(確率)が下がります。
そして、さらにクレームをつけられた場合にも「取扱説明書(または注意書き)のここにはっきり書いてあります」と言えれば、クレームに対応ができます。
今回は、注意書きの書き方について説明します。
先頭から何ページもわたって延々と注意書きが書かれていて、結果として読みもしないで、その部分を丸ごと飛ばすようなマニュアルが…残念ながらしばしばあります。 これは…実は役に立ちません。
ではどうしましょうか…
「取説屋」にできることは多くはありません。
基本的に「事故発生の確率を下げる」と「事故発生時に表示欠陥としない取扱説明書を作る」の2つだけです。
安全に関する事項は、全てのお客様に知らせる必要があります。
そして、だれても確実に読めるメディアは現在のところ「紙」だけなのです。
ポケットに携帯を入れたままコタツに入って低温火傷を負ったということで賠償すべしという高裁の判決が出たというニュースがありました。
ここまで製造物責任としてカバーしきれるものか、マニュアルのカバー範囲としても考えてしまいます。
この件が判例となると、メーカーはかなりたいへんかもしれません。
PL関連から、取扱説明書や製品の包装など表記のガイドラインとかやっているJTDNAの総会に出席してきました。
テクニカルライター養成のスクールはありません。
現在「テクニカルライターです」と自己紹介すると、けげんな顔をされたり「そんな仕事あったんだぁ」と言われます。
現在おかれている状況はこんなものです。
未開の荒野と言っても言い過ぎではないかもしれません。
今回はまとめに入ります。
最後は人件費…下げられません