取説屋のわかりやすい説明の時間です。
今回は、タイトル通り「AIって何だ?」「AIの開発って何だ?」です。
AIというと、普通は「何でもできるスーパーコンピューターで人造人間だって作れるもの」と考えられがちです。
これは、全く違います。
AIとは
日本語で言うと集合知です。
皆の知恵や経験を集め、ルールに従った形式に仕上げて「皆はこう言っています」と言う答えをコンピューターで探し出すやりかたです。
この集めたデータの塊の量がとても大きくなるためビッグデータと言われます。
AIの開発とは
AIの開発とは何をするのでしょうか?謎ですよね。
ここでは簡単に説明します。
- データを集める
最初に元になるデータを集めます。
これは営業の人にインタビューしたり、ネットに掲載されたユーザーの意見を集めたりします。地道な作業です。現在は「こういうデータを集めて」と命令を出すとデータを作ってくれる方法はありません。
こういったことを現場の人間と打ち合わせをして作成していきます。
特にクレーム等のネガティブ情報も集める事が必要です。将棋で言えば、失敗の手も集めて「どの手で失敗したのか」がわからないと勝てるデータは作れません。 - データをまとめ上げる
次に集めたデータの塊から、ゴミをそぎ落とし磨き上げてデータベースに入れられるような形に仕上げ、これをデータベースにまとめます。「どういうデータが使えるか」を考えるのがこの作業のキモであり、技術者の腕が問われるところでもあります。残念ながら、この作業は最終的なユーザーからは見えません。他の開発者から「あそこはできる」と思われるだけです。このあたりの使えるデータの抽出にはプログラムは使えますが、なにより対象となるデータを作った元の業界経験者の意見も聞きながら作成します。これを厳しくやりすぎると蓄積データ中から抽出される「使えるデータ」が小さくなりすぎ、逆に緩すぎるとデータ中にゴミデータが残りデータが肥大し、必要なデータの抽出に時間その他のリソースを使われます。
このデータは随時追加・更新していく事になります。
ちなみに、集めたデータの7割ほどはそぎ落とされるそうです。 - データの出力を作る
データベースからの出力を作成します。
「どういうジャンル分けをするか」
「それぞれの場合どういう質問が必要か」
等を作成します。ここで作成するのは出力する内容と、インターフェースの仕様書です。
最後のUI(ユーザーインターフェース)作成はAIの開発とは異なるセンスが問われるため、仕様書を作成し、社外のメンバーに依頼する場合もあります。
※調べた範囲では、現時点はまだAIの学術的な定義は定まっていません。
「ためらわないことさ」と答える輩には、容赦なくギャバンダイナミックを食らわしますのでご注意。