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【わかりやすいマニュアルの作り方】第186回 取扱説明書制作の実際について

10月に入ってからさすがに涼しくなってきました。
城南島海浜公園まで、うちのミニバイクでツーリングにいったりしたのですが、8月~9月の立っているだけでフライパンの上で焼かれているような感覚は味わわずにすみました。
もっとも、潮風は強く吹いていましたが、それはわざわざそういうところに行ったのですから文句を言える筋合いではありませんね。
しかし、我ながら出航していく船を見て「ああ、あれは伊豆諸島行きだな」とかわかるようになっているのはすこしマニアに踏み込みかけている気がしました。
でも、伊豆諸島は良いところなんですよ。
…さて。

 

■業務マニュアルを作ったことがある人の話

取扱説明書を作って見たことのある人と話をしました。
いろいろと面白い話をしたのですが、「取扱説明書のようなものは、現代ではワードもエクセルもパワーポイントもあるしで、簡単に作れる」ように思われているという話から始まりました。
では、実際はどうだったかということを聞くと、実に興味深い話を聞くことができました。実際は大違いなのですね。
何よりも、実際に書いてみると、ぜんぜんボリュームが足りない。出来たものは、まるでメモ、マニュアルとしてはとても不完全なモノになってしまった。
書き方については、教えてくれる人がいるわけでもないし、OJT でやれと言われる。
以前の担当者が作った不完全なものがあるけれども直せない。
やろうとしたが、なによりも書かなければならないボリュームに挫折することになった。
書かなければならない内容で、細かいことが抜けている。
たとえば、郵便物は午前/午後の2回持っていくと書いてあるが、実際にはもっとこまめに持っていくのだが、それを書き直して良いのかどうかわからないので、直せない。
誰でも出来ると思われているから、コストをかけられない。分かりやすく書く方法を教えてくれる人もいない。
長文の書き方や、セクション分けについても、アウトライン機能や見出しのコントロール方法も機能としては存在するけれども誰も教えてくれる人もいない。

以上のように、取扱説明書の制作なんて簡単と思われている状態と、実際のギャップという話をたくさん聞くことができました。

■ポリシーは?

実務の問題点については、まぁどこにでもあることでもありますし、いくらでも書くことができますが、そのいくつかは正しい教育をしたり、きちんとかけるべきところにコストをかければ、問題は解決できることが多かったりするので、全部を書き記すことはしません。

しかし、その根本にあるところだけは一言書いておかなければなりません。

「業務マニュアル」って誰のために作るものですか?

当サイトでいつも扱っている商品に添付する取扱説明書は基本的に「お客様」のためです。PL法対策などはいかに大切なことであっても、その一部だしかありません

でも、業務マニュアルの場合、いったい誰のために作らなければならないのか、根本的なポリシーがはっきりしていない場合があるのです…もちろん全部ではありませんが。

しかし、そうした場合、まず「何のために」「誰のために」作るのかといったポリシーをしっかりしないと小手先の技術的な改良ではどうにもならないということにもなりかねません。

まず、ポリシーをしっかりすることです。

マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所

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