神社の帰りに武術の稽古に公園に寄ると、人がいるのでゆる~くだけ動く。
親子二人連れ、幼稚園生ぐらいの女の子とパパの二人連れ。パパはずーっと立ったままスマホを見ている。
「パパー、起きてー」と聞こえ、「あ、そうか」と思っていた。
動き始めてからちょっとすると「ね、何してるの?」と女の子に訊かれる。「お稽古だよ~」と答える。
そのまま公園を二周ほど回る。
女の子は砂場の横に座り込んでじーっとこっちを見ている。さすがに内心ちょっと困ったなと思いつつ、パパを確認するが、スマホから目を離しておらず棒立ちのまま。
「どうしたの?」
「砂場で遊ぶの」
…女の子を3歩先の砂場に連れて行く。女の子は砂で山を作るので付き合って山を作る。山ができたら「手を出して」と言われ、ぽんぽんと砂落としされる。
「次、ジャンプ」砂場の中の台でのジャンプ5つをサポート。
「シーソー」手で押してあげると「おじちゃんも乗って」と反対の端に乗る。「足ぶらぶらして」と言われるが「両足が着いているので無理だよー」と言う。
「おじちゃんと滑り台乗る」
さすがに児童公園の滑り台は小さすぎ、上がるサポートだけした。この時点で、ようやくパパが来る。
ふぅ、と思った。しかし。
「おじちゃんと滑るの~」と泣かれた。パパも困り果てる。
しかたないなぁと思いつつ、頑丈さを確認しつつ狭い階段とくぐり輪を抜けて滑る。
ここで、僕も「ママが呼んでるから帰るよ。ごめんね~」と言ってパパに任せて離れた。
女の子は「バイバイおじちゃん」と言ってくれた。
ま、おじいちゃんじゃなかったからいいか。
本当にモテモテだな、俺。