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【わかりやすいマニュアルの作り方】第94回 取説屋のお客って誰だろう?

更新が遅くなってすみません。

体調不良と仕事の多忙が重なったのと…実は今、仕事の全体的な見直しを行っています。
ということで、まず「取説屋のお客って誰だろう?」というところから考えています。
私はほとんど取扱説明書を作る側でした。
ですから、「取扱説明書が必要」という状態になったことがありません。
そこでどういう人が「プロの作る取扱説明書」が必要な人はどういう人なのかを考えてみました。
すると少し面白いものが出てきました。

■ただの取説とプロの取説

取扱説明書は、電気製品などには必ず付いてきます。
しかし、その多くはエンジニアや手の空いてる人に適当に書かせたような割といい加減なものです。
低価格の製品であれば、その傾向はより強くなります。
極端に言えば、100円ショップの製品にはほとんど取説はついていません。
つまり、これらの人たちは、製品の説明としての「取扱説明書」は必要でも、「プロの作った取扱説明書」は不要だと考えているということです。
私はこういう人たちを相手に売り込んでも、無駄ということです。
なぜなら、その人たちはプロの技を欲していないのです。私の提供できるのはプロの取説です。
そうです。私の提供するのは「プロの作った取説」であり、ただの取説ではないということがわかってきたのです。
では、「プロの作った取説」が必要なのはどういう人でしょうか。
私は、このように考えました。
・自分の商品をよりよく使ってほしい。
・自分の打った商品をきちんと手入れして長く使ってほしい。
(厳密には上に含まれますが…)
・売った後も自分の商品に責任を持ちたい。
こういう人ではないかと考えました。
商品もどんなに素晴らしく作っても、それでも説明は必ず必要です。
そして、商品を作る人は、説明のプロではありません。
広告を作る人も、説明のプロではありません。仕事の内容が異なるのです。

■プロの取説が必要な人

そして、もしかしたら、こんな人たちこそが「プロが作った取説」が必要なんじゃないかと考えてみました。
多分、取説をつけるなんて考えたことがないようなものです。
・米
最初に考えついたのは米でした。
うまい米の保管の仕方、炊き方、むらし方。
炊飯器に入れれば、米は炊けます。
でも、本当は「わかっちょらんな、こげすればもっとうまいのに、知らんから…」と思っていらっしゃる方が、多くいるのではないかと思います。いや、確信しています。
もちろん、安い米では意味がないかもしれませんが、服無くとも、ブランド米と言われる美味い米を誇りを持って作っていらっしゃる方は付けた方がよいでしょう。
「そんなの常識だ」は、残念ながらもう通用しない時代なのです。
調理器具
次に思いついたの鉄のフライパンでした。
今うちでは卵焼きが上手に焼けるようになりました。
そのためにはフライパンの状態を上手にメンテする必要があります。
水を飛ばして油をひく。焦がしすぎない。
調理ではなく、道具の手入れ方法について。
きちんとすれば寿命が長くなることはいうまでもありません。
・服・靴
お手入れの仕方。
妻と話をして出てきたものです。
知らない素材について、どうメンテナンスしたらよいかわからないから、全部クリーニングに出してしまう。
洗濯してそのまま乾燥機にかけてしまったら縮んでしまった。
形くずれした。
靴がかびた。
こんな事だって、取扱説明書がついてはもしかすると防げるかもしれないのです。
こういう商品を売っている人たちが、本当は「プロの取説」が必要なのだと考えるようになりました。

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