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【わかりやすいマニュアルの作り方】 第58回 マニュアルの形 その03

前回、PDFのマニュアルの話をちらっとしたので、今回はその続きでも書いてみようかと思います。

いまは、各メーカーが取扱説明書をPDFで公開しています。
たいへん良いことです。

さて。

■マニュアルのPDFにはしおりが必須

PDFには「しおり」機能がついているのはご存じでしょうか。

しおり付きPDF
しおり付きPDF

この画面は本サイトに掲載しているサンプル原稿(架空のプリンタです)を開いたところです。しおりが表示されているのがわかると思います。

このしおりは、MicrosoftWordやPageMaker、InDesignを使用していれば、ほぼ自動的に作成されるものです。
「ほぼ」というのは、さすがに一部の微調整が必要になる場合があるからです。

実際、はじめてマニュアルを見るときはこれが表示されている方が親切だと僕は考えています。
しかし実際には、この「しおり」が存在しないPDFが数多くあります。
場合によっては、印刷用の目次すらない場合も。また、印刷用の目次から、該当のページにジャンプする機能を使っていない場合もあります。

これでは何のために電子化しているのかちっともわかりません。
配布が多少楽になる以上のメリットはないと断言して良いでしょう。

もちろん、しおりタブの内容は「見出し」から自動生成されるものですから、完全ではありません。
しかし、はじめて調べごとをするときには、それなりの助けとなることは間違いありません。

こんなところも、マニュアルの「形」なのです。
印刷物と同じ体裁にばかりしばられていると、ユーザーに便利な機能を提供できなくなってしまうことがあるかもしれません。

続きます。

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