コンテンツにスキップ

【わかりやすいマニュアルの作り方】第8回 アウトラインモード・構造はどうする?

前回は目次構成案を作るソフトについてワープロ、表計算、アウトラインの3つについてそれぞれメリットとデメリットをあげました。
実際には、使用するシーンによって使い分けるというおもしろくもない結論ですが、今回は私が主に使っているアウトラインモードについて説明します。
前回のメリットデメリットは以下の通りです。

●ワードプロセッサで「アウトライン形式」として作成

◆メリット

  • 作成が容易。
  • 順序の入れ替えや、前後・親子関係の変更などが容易。
  • できた目次からそのまま原稿作成にかかれる。

◆デメリット:

  • 目次としてはそのままでは見栄えが悪いため、見かけを整える作業が必要。

アウトラインモードは「論理的に構成された長文」を書くのに便利な機能です。というよりも、この用途以外では使えないと言って良いでしょう。
同じ長文でも、(たぶん)小説を書くのには向いていません。
専用のソフトに「アウトラインプロセッサ」がありますが、これはその一部の機能を取り出したものともいえます。
アウトラインモードを使う場合は文章を書くというよりも、「文章を設計する」と言った方が実体に即しているといえそうです。
さて、ここで第6回ともリンクしていきます。
全体の構造の設計です。
各レベルごとに見出しを入力していきます。
1レベルは概念的なくくりとなります、ページ数にもよりますが「章」に相当します。たとえば、一般的な機器の場合はこんな感じとなります。

  1. 前説(目次や挨拶など)
  2. 導入(設置や使用前の準備)
  3. 使い方
  4. 設定
  5. 付録(用語集、索引、困ったときは、商標、問い合わせ先など)

この中に、2レベル、3レベルと設計していきます。
これらの見出しは後で変更することも容易ですから、最初はとりあえず気にせず全体の構造を作っていきます。
一般的に、構造で読むことができるのは3レベルまでです。
それよりもレベルが深くなりすぎるようなら、上のレベルから構造全体を見直す(分冊を検討する、章の上に編を作って構造を分離する)か、不必要に詳細化した構造を作成していないか再検討する必要があります。
また、機能や作業の項目が多く、2レベル(項)や3レベル(目)の項目が膨大になった場合は通常の形式のマニュアルではなく、リファレンス形式(手引書や辞書のような形式)を採用して、その部分を分離することも考える必要があるかもしれません。
続きます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です