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【わかりやすいマニュアルの作り方】 第101回安全システムとしての取扱説明書制作

第101回です。
身体に悪い影響がありそうなほどの暑さが9月になっても一向に衰える様子がないのはどうしたものなんでしょうかね。
さて。本題です。

■取扱説明書は不要?

今回は、安全システムとしての取扱説明書制作について書きます。
最近は、朝日新聞にすら「取扱説明書は不要だ」という内容の記事が載るほどですので、取り扱い説明書についての正しい知識が知られていないということがよくわかります。
まず、取扱説明書は製品を実際に使用される客様に、安全な正しい使い方を伝える。唯一の方法です。
そして、10年間保存が必要な、重要書類なのです。
こうしたことは、意外と大手メーカーでも、守られていません。
危険について説明をせず、組み立て方法を、図だけで説明するマニュアルや、紙がついているものの、内容は補償関係だけの電化製品やら…。
正しい使い方を説明しなければ、正しい使い方は伝わりません。
安全に関する注意をデジタル機器の画面に表示されるだけでは、使う人は見るかどうかわかりません。
組み立て型の図だけでは、組み立てるときに皮の手袋をして正しいサイズのレンチを用意するといったことはわかりません。ピクトグラム(絵文字)を使えば世界共通だと思ったら大間違いです。国が変われば絵文字の意味も変わります。
お客様が製品を扱うときに、必然的に発生する危険について正しく警告しなければなりません。
「こういう場合は、こちらに倒れる可能性がありますから、必ず複数の人間で作業し、一人は倒れないように支えてください。」と、図を入れて危険を明示して説明すべきです。
そうすれば、事故の可能性は下がります。事故発生のリスク自体が下がるのです。
そして、万一不幸にも事故が起きた場合にも「こうした注意書きをしていた」と示すことができます。
これにより、PL訴訟でも「表示欠陥」ありとして一方的に負けるリスクが低下します。

次回の更新に続きます。

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  • 22日、午後からPL対策のセミナー、16時からPLD勉強会、今回は初期対応と保険処理です。その時にこのトリセツがどのようにかかわるのか、もう答えもご存じですね。

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