少し日が延びて暖かさを感じる日が増えてきました。
雪国の方はとても大変だと思いますが、頑張って下さい。
■情報公開の第一歩として
さて、今回は前回書いた「第157回取扱説明書は公開しよう」の続きです。
前回は「取扱説明書はどんな時に使われるか」について書きましたが、これを一歩踏み込んでみます。
そもそも取扱説明書とは何でしょうか。これは前々回(第156回広告コピーと取扱説明書の違い)で説明しましたが、取扱説明書はお客様にお渡しする「わかりやすくした技術文書」です。
技術文書である以上、製品寿命やメンテナンスや設定のことも書いてある…はずです。もしも書いてなければ、その取扱説明書は技術文書としては欠陥があるということに残念ながらなってしまいます。
前回、私は製品を購入する前に取扱説明書がダウンロードできるのであればできるだけ見てみると書きました。実際、どうして取扱説明書で見るのかというと「悪い」情報もほしいからです。
どんなに頑張っても「良い情報」だけで構成されるような製品は作ることができません。どうしても営業的に「良くない」情報も含まざるを得ないのです。たとえば、バッテリーは使うと充電しなければなりませんし、劣化もしていきます。交換する必要もあるかもしれませんし、その型番やパーツの発注方法も取扱説明書にはあるとよい情報です。
しかも、技術文書である以上、それらの情報はカットできません。技術文書で悪い情報を掲載していなければ、それは役に立ちません。
■情報公開について
さて、ではもう片方である情報公開について考えてみましょう。
情報公開を求めるとき、あなたはどのような情報を請求するでしょうか。
カッコ良い写真や、良いイメージのイラストの情報を請求する人は、まずいないと思います。
つまり、公開して欲しい情報というのは「カッコ良くない」できれば「公開したくない」情報です。
しかも、「良いこと・悪いことひっくるめて」の情報です。たとえば、製品が重金属を含んでいるか、排気する場合にはどうしたらよいかといった情報が必要です。
こういった目的には、製品ごとに新しい資料を作って公開する方法もありますが、弊社としては「取扱説明書の中に公開すべき情報を入れ込んでしまう」という方法を提案させて頂きます。
そうすれば、取扱説明書を公開するだけで、きちっと正しい情報を公開でき、情報公開を請求されることも減る可能性が大きくなります(断言はできません)。
公開すべき情報については、時代につれて変わっていくところもありますから、それぞれご相談させていただく必要がありますが、潜在的なお客様に対して、積極的な情報提供を行うことは時代のニーズにマッチすることではないかと思います。
そういった取扱説明書の制作のご相談でしたら、以下にどうぞ。
マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所