なんだか、九月の後半とは思えないほど、暑い日々が続いています。30度をちっとも下回らないです。こんな状態が続くと、季節感がおかしくなってしまいます。
それに、台風やゲリラ豪雨といった荒れた天気が続き、大きな災害が続いています。●●年に一度という言い方も、年に何回か聞くようになってしまいました。このあたりの数字も見直すべき時が来ているのではないでしょうか。
■説明図の話
今回は前にも書いたことがありますが、説明図の話をしようと思います。
実は「説明図メイン」という珍しい仕事を受注したので、説明図について書いてみようと考えたのです。
さて。それでは「説明図」とは何でしょうか。
普通の人は簡単な参加に矢印などが引かれたものを想像すると思います。
基本的にはそれで正しいです。
「そんなに難しくなさそうだから、俺にも描けるんじゃないか?」そんな感じですね。
ではやってみましょう。
「パソコンとディスプレイを接続する図」をどう描くか考えてみてください。いつも見ていますから簡単ですね。
……でできるなら取説屋は必要ないのです。
実際に描こうとしてみると、いくつかの問題が発生すると思います。
たとえばこんな感じです。
- 本体と、ディスプレイのそれぞれの接続部に「名称」があるか?
- 接続部の所つなげて描くか、つなぐ前を描くか?
- コネクターに上下があるが、きちっと描かないと……
こういった仕事をされている、デザイナーさんやイラストレーターさんはほとんど指示なしでもぴしっと上げてくれます。さすがです。
でも、普段畑違いの仕事をされている方にお願いすると、恐らくこういった点で、どうしたら良いですかといった指示を求めてくると思います。
このあたりが、イラストレーターなどの頭に冠として「テクニカル」というのがつくゆえんなのです。
■テクニカルイラストと説明図
さらにもうちょっと続けます。
テクニカルイラストレーションと説明図の違いについてです。
テクニカルイラストというのは、いちばんわかりやすいのは自動車や兵器の細密な透視イラストでしょう。実は、自分はこうったてイラストが大好きで、1日見ていてもあきることがないのですが…閑話休題。
正しく描く、そういった点ではテクニカルイラストも説明図も共通しています。
しかし、基本的な目的が異なります。テクニカルイラストは人に機械の美しさを見せることを目的としています。それに対して説明図は人に「機能」を理解してもらうためのツールです。
その結果として以下のようなことになります。
- 説明図は説明するところ以外描きません。
- 説明図は見せたいところだけを目立つように強調します。
- 説明図の接続線は「概念」にしたがって描きます。実際の接続方法とは異なるかもしれません。
- 説明図は図の中に必ずテキストを含みます。
そうです。
説明図は「説明」の一手法です。ここは「図」が良ければ図を、テキストが良ければテキストを使います。その場にあった方法を選ぶのがプロの説明屋、つまり取説屋です。
弊社はそんな考え方で取扱説明書の仕事をしている事務所です。