すっかりお正月気分もぬけ、いよいよ新しい年の仕事へと気合を入れ直しているところです。
いままでは「取説屋にはどうやって依頼するの?」とか「いくらかかるのかわかりにくい」といったことに対応ができていないことに気がついたので、サイトのほうにも少しずつですがまた手を入れていく予定です。
■見せ方をととのえる
さて、本題です。
と書いたところでもう少しだけ続けます。
本サイト(マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所)についてです。
以前は、サイトを全部自分作っていました。デザインは適当なテンプレートで、アイコンなどの画像はWebや素材集でやはりいい加減に見繕って配置していました。
それでも、最初は自信がありました。なぜなら私はライターであり、書く文章の内容はプロの書くテキストだったからです。
しかし、これは結果的にうまくいきませんでした。
当然のことで、読者のことを考えていないため読みにくく、そもそも読んでもらえなかったためです。
しかし、最終的にそれらのテキストは細々とサルベージして、現在のサイトの中に組み込み、読んでいただいているようです。
ですから、見せ方にはしっかりと整える必要があるわけです。
■取扱説明書の図について
本題に入る前に、以下の3種類の図を見てください。
写真 | 写真キリヌキ | 線画イラスト |
これらは、左の元画像から作成したものです。
■取扱説明書で写真を使う
今回は、取扱説明書で写真を使う場合の話をします。
一般的に「とりあえず取扱説明書を作ってみよう」という初心者の方はそのまま写真を張り込んで、よしとする場合があります。
はっきり言いますが、これでは駄目です。
写真は大変に情報量が多いものです。本ブログは写真のブログではないので、詳細なことは書きませんが、写真は光の方向・明るさ・レンズ・絞りなどのさまざまな情報をもっています。
また、背景が四角く残り、たとえその背景が白やグレーの無地であったとしても、結構気になるものです。
写真を撮影した人がプロの写真家で、商品を中心とするというコンセプトの上で、それなりのスタジオで撮影したものならそれで良いかもしれませんが、実際には背景やメッキの表面に余計なものが映り込んでいたりします。
これらは、説明しようとする製品について必要な情報ではなく、雑音(ノイズ)に他なりません。
次に、写真から製品だけをキリヌキ加工をした場合を考えてみます。
この処理はフォトショップなどのソフトを使えば、比較的容易にできるようになりました。
写真から製品だけをキリヌキ加工した場合は、背景はなくなるため、かなり見やすくなります。
これが不要な情報を削減するということです。
■取扱説明書にはなぜ線画を使うのか?
弊社で作成する取扱説明書は、ほとんどの場合、説明図はほとんど線画を使用しています。
線画を使用するメリットは、すでに写真のところで書いたことと重複しますが「線画は情報量が少ない」ことです。
線画には、ライティングも陰影もありません。そのかわりに製品の色を見せることはできませんが。
その分、「説明したいことに集中して見てもらう」ことができるようになるのです。
もうひとつの理由は「線画は加工が容易」ということがあげられます。
上の3つの図を見ていただきたいのですが、アダプターネジの写真には「K」の文字が浮き彫りになっています。
この文字は「どのアダプターを接続するか」を見分けるために必要な情報なのですが、写真から見分けるのは難しいです。それに対して、右側の線画では「K」の文字を黒ベタに設定することで、お客様に必要な情報を丁起用できるようになりました。
ただし、デメリットとしては「作成が難しく、手間がかかる」という点があげられます。
一部の修正だけならば線画の方が楽な場合もありますが、悩ましいところです。
簡単に線画のメリットとデメリットをあげさせていただきましたが、弊社ではできるだけ線画の使用をおすすめしています。
もちろん、作図も弊社で゜承っております。