●身体道楽日記 その17●
2002合宿レポート<2002/11/12>
他にネタがないらしい合宿レポートです。
■合宿所へ…あまりに良い天気だったので
最初は電車ででかけるつもりで、棍を持って出た。時間は11時より少し前。
しかし、駅に着いたときに、重大な忘れ物に気づき、家までとって返す。が。暑い。めちゃめちゃいい天気である。荷物はクソ重い。天気がとてもとても良い。
空が誘惑する。負けた。
交通機関をバイクに変更し、棍をあきらめた。家に帰って、ライディングジャケットに着替え、そのまま出る。
今回は雨具も工具もなし。まぁ、たかだか箱根だ。環七に入ったところで、ちょっと事故渋滞。このままずーっと渋滞していたらとびびったが、そういうこともなく、そこそこのスピードで流れる。
環七から、玉川通りをいったん越したが、第三京浜に乗るために引き返す。
後から考えれば、そのまま駒沢通りでいっても良かったのだが。
瀬田交差点を左折、等々力をこえて、第三京浜へ。あとは、そのまま横浜新道(よく考えると初めてのコースだ)から国道一号線をひた走る。
西湘バイパスは通らなかったけれども、茅ヶ崎周辺では海が見えて風が気持ちがよい。
1時半に小田原手前のガストでランチ。日替わりランチとドリンクバー。
ハンバーグとカニコロッケ。ドリンクバーではがふがぶ呑む。ツーリングしているときはドリンクバーはありがたい。
それより、食べ物と一緒にナイフとフォークをもってこいって。時間を心配するが、2時半には宿に着く。マップに掲載されている大きなホテルで助かった。
■事前練習
宿に着いたら、さっそくチェックインして稽古着(といってもTシャツ)に着替え、事前練習(開会式前の練習)に参加するために、指示された宴会場に行く。前回は部屋を探すのにえらく手間取ったが、2度目だけにスムーズに到着した。
畳の部屋に靴下のため滑るのが心配である。知り合いに挨拶したりしているうちに、稽古が始まった。
はじめは抜筋骨から太極拳を最初の十字手まで。わりとゆっくりとしたペースで、バイクで凝りまくった身体をほぐす。たかだか100kmとはいえ、バイクは神経を使うのと、身体が固定されているので疲労は結構ある。
ふぅーとか思いつつ太極拳をする。バキバキベキベキという音が聞こえるが、まぁ、これはしかたがない。いったん太極拳が終了したところで班分けをする。
太極拳と形意拳に分かれる。形意拳も2班に分かれたようだったが、自分は参加していないのでよく見ていない。
「よし、太極拳にしよう」と思った。なんのことはない、どうせ次は特訓…じゃない鍛錬コースに参加するのだから(さすがに今回はこの時点で他のコースに行くことをあきらめている)、形意拳に参加して、五行拳を打つよりも「少しは楽だろう」と思った太極拳を選択したのだ。
練習風景その1だが。
これはとんでもない間違いだった。
「まず太極拳を最初の十字手までやりまーす」
と。うぉ、ゆっくりだ。これは、25分くらいのペースだ。たまに体験するさらに遅いペースに比べればマシだが、これはキツい。
初心者のころであれば、ゆっくりというのはただのゆっくりだが、今となってはちょっと違う。身体のきつい状態が長く続くのだ。
ときどき、姿勢のチェックに指導員が回る。とてもありがたい…が、「ろうしつようほの途中でチェックするのだけは勘弁してくれー」と心中で叫んでいたのは秘密である。ちなみに、ろうしつようほの途中というのは、片足立ちである。つまり、片足立ちでそれなりの時間を耐えなきゃならないのである。
はっきり言って、横でやっている五行拳の方が動いている分だけ、よほど楽そうである。
後でこの事前練習は「太極拳鍛錬コース」と呼ばれたのであった。
途中で、隣の部屋が使えるようになって移動。移動した後は、ろうしつようほの基本用法の単式練習。
練習風景その2
相手の方が初心者だったので、自然と教える形となる。その方はなれない動きにちょっと苦労されていたようだが、僕の方は休むことができてほっとしたのであった。
この練習をしばらく続けたところで集合がかかり、開会式となった。■開会式から
開会式はつつがなく進行。非公式カメラマンながら写真を撮る。自分が練習しているときは写真を撮れないので、こういう式の写真ばかりで練習風景はないというフィルムができあがる。
開会式では、「これは合宿ではありません、国内研修です」と言われたような気がするが、その後も何かあまり守られていなかったようだ。
開会式 の挨拶開会式が終わると、いよいよ練習開始。
太極拳・形意拳・気功・合気+鍛錬コース(俗称:特訓コース)がある。
今回は、迷わずに鍛錬コース(俗称:特訓コース)に行く。行ってみると、前回合宿と似たようなメンツだ、代わり映えがしない。
ただし、今回は20人近くいる。前回は8人だったのとはえらい違いだ。
横列を作っての稽古となる。が、前回の合宿を経験している者はちゃっかり窓際の方に集まっている。そう、窓際の方が外からの風が吹き込む分、涼しくて(多少は)楽なのだ。あざといと言うべきか、賢いと言うべきいうか。整列が終わって、劈拳を開始。
号令のタイミングにちょっとなれないので戸惑いを覚えつつ、劈拳を打つ。
今回は「おはようボンジュール♪」が響きわたった…ならおもしろいのだが、今回はそれどころではなかった。今回は歌ではなくて、睡魔に襲われたのである。
早起き、バイクのツーリングのせいである。しかし、いくらなんでも列を離れるわけには意地でも行かない。絶対に、だ。
…しかし、眠い。話は変わるが、バイクでの長距離ツーリング中に寝たことがある。夜中の12時に東京を出発し、雨の中を青森に向かったときのことだ。そのときは、遠くに見えていたトラックが一瞬で目の前にワープしてくるといった奇跡を体感したものであった。
そして、このとき奇跡が再び起こった。
劈拳を打っていると、ふっとコマが飛ぶ。転身したばかりのはずなのに、もう次の転身である。途中の数回の劈拳はどこにいったのだろう、実に不思議だ。
ただ、身体が横倒しになるおそれがあるので、それだけは注意していたような…気がする。
すくなくとも、ぶっ倒れる醜態は演じてはいない。
意識は劈拳よりも「眠い」でいっぱいである。が、身体は勝手にへき拳を打ち続けている。実に不可思議である。
側の人にあとで聞いてみたが、別段変わった様子もなかったという。事情をはなすと、「そりゃあんた、旧日本軍の行軍だよ」と言われはしたが…。人間、やればできるものである。
ただし、これには号令が間違うと転身できないという欠点がある。
壁の直前でも「てんしーん」と言われないと、そのまま打ってしまいかねない。これだけは困ったものである…いや、正直に言おう。少なくとも一発あるいは二発は間仕切りに劈拳を打った、と思う。しばらくして、場所を変わることになる。
その後で、指導員が国際教練に交代。劈拳の総カウントは600ということになっていたが、はたして誰がカウントしていたのだろう。
■宴会など
宴会というか、パーティについては描写をとばす。
ここを読んでいる人にとっては別におもしろい話もないからだ。一応、内部向けの話でもあるし。なにより、この文章を書いているのは6ヶ月後である。忘れた。
食う、食う。そして話を聞くだけだ。さて。
公式のそれが終了した後に、部屋を移動してエピソードなどを聞く。
その時に、地曳先生が見本で打ってみせてくださったのだが、その時に撮影をしようとして、見事なまでに失敗した。
全ショットが打たれて飛んでいく姿しか撮影できていないのだ。
打つ瞬間は見ていても察知できないので、動きがあった時点でシャッターを押す。すると反応のロス時間だけ遅れるために、人が飛んでいるシーンしか移らないのである。
あらかじめ1秒前くらいから動画かモータードライブを使用しないと、僕には撮れない。
こんな感じで飛ぶのです(写真は加工してあります/見ればわかる?)■合宿2日目
そうこうしているうちに、2日目となった。
今回は一応眠れた、というか、激しい疲労でそのまま寝てしまったのだが。
朝は、全員で抜筋骨→太極拳。眠気覚まし、というにはキツい。
ただ、1日目のように止まっているわけではないのでまだマシだったが。それが終わると、前日と同じく班に分かれてそれぞれの練習…つまり僕の場合は崩拳である。
ただし、読んでいる人には残念な話ながら今回は普通であった。
身体は持つが、時間が長いので退屈をする。キツいのよりはいいんだが、まぁなんともはや。
今回は、今までの合宿でいろいろと教訓を得ていたので、水分補給やカロリー不足(腹が減って動けない)には気を付けていたため、特にトラブルは無し。
無事終了。ということで集合写真など。これだけの人数がクリアしたのだから、なかなかのことである。(どうでもいいが、写真が荒れてるなぁ)
鍛錬コース参加者集合写真
当然ながら、最後に閉会式がありました(小学生の作文風)。
ちなみに、自分はなぜかカメラマンをしていたので。しかし、このカメラ(オリンパスの簡易一眼)だとちょっときついんではないかと。レンズとかアレだしさぁ、ぶつぶつ。ということで全体の集合写真を。
閉会式全体集合写真
とにかく、これで合宿は無事終了である。