●身体道楽日記 その10●
千年の想い<99/01/03>
両山泊トップへ 武館のページへ 前のページへ 次のページへ
今回、ある機会があって、仕舞の型で片方の扇を楯、もう片方を剣と見立てるものを見せていただきました。
この時、剣の扇は尺骨に対してまっすぐ握る、剣の持ち方でした。いわゆる日本刀を仮に剣というものではなく、突き刺す剣、まっすぐの剣の把り方をしていたのでした。
僕はそれに気づいて、目を見張りました。
日本でまっすぐの剣を使用していたのは、いったいいつ頃までであったろうか。楯を使っていたのは……奈良時代には直剣はすでに儀礼用だったはず……と。
そして「この型の原形はいったいいつごろ成立したものだろう」と。なんとはるかな昔のことであろうか、と。
武芸は昔へと続いているけれども、芸能もやはり千年の昔へと続いている。
日本に生まれてよかったなぁ、と。
両山泊トップへ 武館のページへ 前のページへ 次のページへ |