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2016年4月22日 金曜日

おはようございます。
都内はとても良い天気です。
今日はイベントのある日ですが…実はちょっと体調不良というか、
夜中に足が吊った模様。

今日一日、無理せずがんばります。


【わかりやすいマニュアルの作り方】第225回 リスクと「非常識な使用」について

2015年2月13日 金曜日

前回の書き込み「第224回 独立行政法人製品評価技術基盤機構(nite)訪問」に続きます。

取扱説明書は『すべての製品』に

niteでは取扱説明書は、安全のためにあると考えられていました。
そして、「取扱説明書は『すべての製品』についていることが必要で例外規定はない」ということでした。

…実感と違います。
不動産にも大根にも取扱説明書はついていません。
このあたりは、実感では、そう感じます。
実は、『すべての製品』の「製品」の定義から外れるものには取扱説明書は付いていなくても問題はないということになるのですが、ちょっと「用語」と「一般的感覚」の間にはズレがあるようです。
「製品」とは、”Products”の訳のため、不動産は外れますし、大根は一次産品ですのでやはり”Products”にはあたりません。ですから、取扱説明書がついていないことが許容されるのです。
まぁ、そのあたりは良いとして。

リスクとは? 製品の使い方のどこまで対応する?

「安全って何?」というところまで戻ってしまうと、根源的に過ぎるということになってしまいますが…
そして、リスクに対して以下のように定義していました。

リスク:危害の発生確率と、その危害の程度の組み合わせ

そして、絶対的な安全はありえません。
許容できるリスクまで低減させるということで、リスクアセスメントを行うということになります。

niteでは、対応すべき主体(危険?)を3つに分類していました。

[危険の分類]

・正常使用:事業者の意図した使い方

危険はある場合が当然あります。たとえば、ガスコンロはどうしたって熱く、危険がありますが、それがないものは考えられません。

・合理的に予見可能な誤使用:事業者が対応を検討すべき領域

このあたりは、メーカーが悩むところです。アイロンを持ち上げていると熱い部分のスイッチが切れるとかのセーフガードを付けて対応したりしています。
ここまでは事業者が「製品」で安全を確保するということになります。

・非常識な使用:誰もが非常識だと考える使用方法

この非常識な使用については、いつも取扱説明書を作るときに悩むのですが「どこまで書けばいいのだろう」ということ。
簡単な例で示すと、包丁の使い方を説明するときに、「人に切りつける」というのは非常識な使用方法にあたり、誰もが非常識だと考えると思います。このレベルには、事業者(メーカーまたは販売者)は対応する必要がないということです。
意図的な誤使用は「誰もが非常識だと考える」と見なして、対応しなくて良いということが示されたのです。
これによって、「限度なくありとあらゆる内容に対応する」という必要がないということが示されたのです。もちろんそれが非常識かどうかということは、一人で決定できることではないので、複数人数で検証する必要はありますが、「常識的な範囲」で書けば良いという指針が示されたことは非常に有り難いことでした。

[スリーステップメソッド]

そして、それらの危険に対して、スリーステップメソッドという対策方法を示していました。

・本質安全設計

・保護装置による安全確保

・消費者に対する情報による安全確保

この最後の方法に関して「取扱説明書」や「本体表示」で対応するという話でした。

一回では書き切れないので次回に続きます。


【わかりやすいマニュアルの作り方】第222回 取扱説明書の新サンプル『しめ縄 制作説明書』をアップ!

2015年1月20日 火曜日

弊社で作成した取扱説明書の新サンプルをアップロードしました!
「しめ縄 制作説明書」です。

以下のリンクからアクセスしてください。
イラストの使い方などを示しています。

取扱説明書サンプル A4 4ページです。
『しめ縄 制作説明書』http://torisetuya.com/price/img/ShimeNawa.pdf

画像もテキストも全部オリジナルです。

弊社では、一般的な業務としてこの程度の取扱説明書を提供しています。
また、今回は表紙はちょっと省略してあります。

 

●制作コストについて

コストとしては以下の数字くらいでしょうか。あまり詳細には書けませんが…
◆企画費 20,000円

◆制作費 60,000円 (4ページ×15000円=60,000円)

◆画像制作 60,000円 (12点×5000円=60,000円)

※エンジニアや営業に書かせようとしても、イラストなどはできないと思います。

これで印刷できるファイルとしてお渡しできるのはもちろん、PDFでもお渡しできるので、サイトにもアップできて、サポートにも使えるようになります。多少追加料金はかかりますが、HTMLにすることだってできます。
もちろん、他にもいろいろ提供できるものはあるわけですが、それは折に触れて書いていきます。
とりあえず、サンプルの取扱説明書を見て、「へーえ、こういうのを作る商売があるんだ」と納得してください。


【わかりやすいマニュアルの作り方】第221回 取取扱説明書の新サンプルをアップ!

2014年9月18日 木曜日

●新サンプルをご提供

弊社で作成した取扱説明書の新サンプルをアップロードしました!
冷・温蔵庫の存在しない機種『CoolHotBox20』の取扱説明書です。

以下のリンクからアクセスしてください。
『CoolHotBox20』の取扱説明書

http://torisetuya.com/service/img/ManualSampleCoolHotBox20.pdf

A4 8ページです。
画像もテキストも全部オリジナルで別の目的に作った物を、さらに画像と必要なテキストを全部差し替えて作ったものです。

弊社では、一般的な業務としてこの程度の取扱説明書を提供しています。

●制作コストについて

コストとしては以下の数字くらいでしょうか。あまり詳細には書けませんが…
◆企画費 20,000円

◆制作費 120,000円 (8ページ×15000円=120,000円)

◆画像制作 30,000円 (6点×5000円=30,000円)
※エンジニアに書かせたら1ヶ月は楽勝でかかると思います。その間、彼は他の仕事ができなくて、ついでに不満になってしまうのです…

これで印刷できるファイルとしてお渡しできるのはもちろん、PDFでもお渡しできるので、サイトにもアップできて、サポートにも使えるようになるわけです。追加料金はかかりますが、HTMLにすることだってできてしまいます。
もちろん、他にもいろいろ提供できるものはあるわけですが、それは折に触れて書いていきます。
とりあえず、サンプルの取扱説明書を見て、「へーえ、こういうのを作る商売があるんだ」と納得してください。


【わかりやすいマニュアルの作り方】第220回 取扱説明書は部品です

2014年9月5日 金曜日

前にも書いていることとかぶってきますが、取扱説明書を作成する技術、【ドキュメンテーション】は日本ではようやく学会ができただけで、まだちっとも研究が進んでいません先日も、「危険の説明」をトップに小さい字で何ページも書いている取扱説明書だとか、そもそも表組みになっていて読みにくいとか、部品の名称が後に書いてある取扱説明書とか、もう言い訳のできないようなものをいくつも見ました。
説明をするためには、説明する対象製品の部品名称がわかっていないと読者には理解できません。
ソフトウェアでも、それぞれのメニューの名称がわからないと、設定させるために表示させる方法がわからない、ということになってしまうのです。
そして、取扱説明書には限界もあります。
情報公開と安全のための情報提供はできますが、それでも、本質的な安全性の確保は製品それ自体がもたらさなければなりません。取扱説明書で説明したからと言って責任を逃れることはできないのです。

仕様書から取扱説明書は自動ではできません。
また、文学を学んでも仕様書の読み方は学ぶことができません。

さらにそれだけではすまず、法律的な内容も商品に付いている取扱説明書には必要とされているのです。
取扱説明書というもののなかでもっとも簡単なことを言うと、取扱説明書はすぐになくなってしまってはダメですし、責任主体が明記されている必要があったりします。簡単に言うと、社名がきちんと見やすく書いてあるのは「義務」だったりする、ということですね。

「なんで?」と思うかもしれません。
だからこそ、タイトルの内容が生きてくるのです。取扱説明書は、製品の部品であり、法的文書でもあり、なおかつポリシー(があれば)を伝える唯一の手段でもあるのです。
パッケージに書いて、という手段はないわけではありませんが、取扱説明書以上に捨てられるのが早いことはまちがいないでしょう。
宣伝の文書とか、パッケージとかと一番異なるのは、ユーザーは取扱説明書をどの時点で手にするか、ということです。
宣伝は、買う前です。
読んで、買ってもらうための物です。
パッケージは店頭で見てもらって、買ってもらうための物です。

でも、取扱説明書は……
取扱説明書だけは買っていただいた後に正しい使い方をしてもらうための文書です。
どっちかというと部品に近いのです。
そして、実は、取扱説明書だけでは【本質的に危険な製品】の安全性をアップすることはできないのです。

こういった事項を研究する、PL研究学会というものができつつあります。
シンポジウムやセミナーも準備ができつつある。

こういうことに、次世代につながってこその取説屋だと思います。
がんばろうかな、とか思います。


【わかりやすいマニュアルの作り方】第217回 JTDNA製品安全(PL)対策セミナー(2)_20140718

2014年7月31日 木曜日

今回は前回の続きです。JTDNAのPLセミナーについてです。

セミナーの内容については、以下のサイトに書いてあるので自分は書かないですましてしまおうと思ったのですが、経済産業省の人事異動などがあり、講師が確保できなくなってしまったために内容が予定と少し変わってしまった点があったりしたので、少し書き出すことにしたのです。http://www.jtdna.or.jp/2014/06/718jtdnapl.html

●セミナー内容

前半:事故予防について後半:事故発生後対策について
これは前回書いたとおりです。
協会の「最新! PL対策」というパンフレットにあるのですが、年ごとに要件が出てきて、2010年バージョンから2014年バージョンに改定されているのです。

この改定でより強く出てきているのが、

●消費者を守るためのPL対策

というコンセプトです。言い換えると、

●企業防衛のためのPL対策ではない。

ということでもあります。
「製造物責任」は製造者だけでなく輸入したところや販売したところも問われることになります。言葉からするとおかしな用に感じるかもしれませんがこれはこのPLという法律は「消費者のためのもの」というのがコンセプトだからなのです。
これらに対応する言葉は今まで二つありました。PS Product Safety 技術的な解決についてはこちらに、CS Consumer Safety 消費者庁が管轄、
PL対策のネタは、会社のブランドに直結しているのだということです。
また長くなってきたので、今回はここまでとします。


【わかりやすいマニュアルの作り方】第216回 JTDNA製品安全(PL)対策セミナー20140718

2014年7月24日 木曜日

7月18日にJTDNAという製品事故予防対策の普及啓発活動を行っているNPO→取扱説明書とPLに関する活動を行っている唯一の団体が主催した「製品安全(PL)対策セミナー」にスタッフとして参加してきました。
スタッフといっても、会場設営といった主に筋肉方面のお手伝いでしたが、それはそれとして、協会の皆様とお会いできたのはうれしいことです。
もっとも、会場がうちから比較的近い池袋だったので参加が容易だったという、裏の事情もありますが。

さて。
自分はこのJTDNAというNPOにて、テクニカルデザイナーという資格を持っています。デザイナーという柄では無いと思わないこともないですが、もう一つの資格は、法律関係の資格なので、ますます方向が違います。
ちなみに現在、自分の知る範囲ではこのJTDNAというNPO以外にはマニュアル取扱説明書の制作、およびドキュメンテーションについて教えているという教育機関は存在していません。

なお、7月18日のセミナーはたいへん盛況で人数が増えて、満員となっていました。
急遽7月に追加セミナーが行われたぐらいです。自分も印刷物の配布とかスクリーンのセットなどを手伝いました。

しかしこの日のセミナーは、予定していた消費者庁の人が人事異動で来れなくなってしまい、渡辺理事長が前後をつめてきっかりお話をされたというものでした。

●セミナー内容

前半:事故予防について
後半:事故発生後対策について

参加したという事を書いていたら長くなってしまいました。
セミナー内容については次回とします。

 

●JTDNAサイト

http://www.jtdna.or.jp/

 

●製品安全(PL)対策セミナー

日時
7月 18日 (金), 13:30 ~ 16:30
場所
日本東京都豊島区西池袋1丁目21 三井住友銀行池袋支店

 


【わかりやすいマニュアルの作り方】第208回 取扱外注のコストとパフォーマンス

2013年12月4日 水曜日

弊社は取扱説明書を制作する「取説屋」です。そのため、といっては何ですが、コストはとても大切です。弊社ではページ数千~一万といった金額を提示していますが、さて、これを外注ではなく社内でやればコストは抑えられるから、という意見は何度か承ったことがありますが、さていかがでしょうか。

■取扱説明書のコスト

先日某所で、雑談として話していたのですが、A4 / 50-60 Page程度の取扱説明書を作成することになった場合に「メーカーの社内で制作したら、いくらくらいかかるものでしょうか?」という話をしました。

そうしたら…軽い気持ちで聞いたこちらが驚くような回答が返ってきました。
「うーん、だいたい百万ですかね」
え? ひ、ひゃくまん?聞き違いかと思いました。その金額!どう考えても、うちで作った場合の二倍近い金額になるではないですか。
「TOPエンジニアが、二人ぐらい一ヶ月近く拘束されるんですよ。それくらいのコストにはなりますよ。」
「開発エンジニアが拘束されるのが嫌な場合には派遣の人を入れますけれども、やはり二ヶ月半ぐらいは頼むことになります。」
これらのコストを計算してみると確かに百万近くなると言うのは間違いが無いところです。別に無理に足し算したと言うことも全くありません。

■できた取扱説明書のパフォーマンス

では、そうしてでき上がった取扱説明書の性能はどのようなものでしょうか。

自分が「取説屋」という職業をやっているから言うわけではありませんが、日本においては、一般人向けの技術的ドキュメンテーション教育は一切行われていません。簡単に言い直すと「取説の作り方は何処でも指導しているところなんか無い」と言うことなのです。これを知ったときは、大変なショックでした。
自分はソフトウェアの開発をやり、出版業界の先輩方に取扱説明書と必勝本(ハンドブックとデータブック)の執筆と編集を学びました。そこで、取扱説明書の内容として書かれる技術と、編集の技術の両方を学ぶことができました。
読者の想定方法なども、このあたりで学んだことです。

したがって、技術的に優秀なエンジニアさんが手がけた場合でも、彼らは、編集やライティングについては、全くトレーニングを受けていません。したがって内容に間違いが無く、技術的にしっかりした内容であっても、一般ユーザーにとっては読みにくいものができあがる可能性がとても高いのです。これは社内のエンジニアさんに限りません。当然派遣の人も同様にトレーニングを受けていないはずです。つまり、あるレベル以上の取扱説明書は、作ることができたとしても、それは「個人の能力」によるもので、安定的に供給することは難しいと言うことを意味します。
私は他社の制作した取扱説明書を貶めたい思っているのではありません。単純に取扱説明書の作り方をトレーニングしてるところが「ない」と説明しているだけなのです。

この件については、次回もつづけたいと思います。

 


【わかりやすいマニュアルの作り方】第207回 「読み物」としての取扱説明書

2013年9月19日 木曜日

前回も、取扱説明書はユーザーサポートだけに使うものではないということを書きました。

また制作された取扱説明書も、公表するメディアは紙だけには限らないということとセットで理解されることです。

今ではインターネットを使ってPDFなどで公表することができます。取扱説明書の中には、当然、製品中で利用している技術についての単語などが含まれていますから、その中のキーワード検索するとその製品のテキストが検索される、ということにもなる可能性があります。もっとも、この辺はGoogleなどの検索サイトの検索仕様などによってきますので可能性という所に止まりますが。
製品がユーザーの目に留まる可能性が高くなるということなのです。

「取扱説明書なんか公開したところで、実際に困っている人以外は読みやしないよ。」
普通に聞くと、妥当に聞こえます。
ですが、これは正しくありません。
僕の知る範囲でも、最低限で2種類(プラス1)の人たちは取扱説明書を読み物として読みます。

今回はこの人たちについて書いてみます。

■技術系の読み物として

最初の人たちは理系の人たち-あるいは技術系の人たちです。わかりやすく言うと、パソコン雑誌や天文雑誌、科学雑誌技術雑誌などを読む人たちです。昔「子供の科学」とか「科学」(学研の「科学と学習」の…です)を喜んで読んでいた人たちといえばわかるでしょうか。

科学・技術系の雑誌は、必ずしも必要な情報を得るために購読されているとは限りません。技術系の人たちはこういう雑誌が面白くて読んでいるのです。
だったら広告のような「文化系向け」の書き方(その製品を使った時の、様々なメリットや、良い結果を列挙しているスタイル)ではなくて、その製品に関する技術的な情報を公表するだけでも楽しんで読んでくれる層がいるということなのです。
そして、この人たちは何かあったときに技術的な相談を受けることが多いオピニオンリーダーである可能性が高いです。

また、取扱説明書は、最終消費者であるところの一般ユーザー向けとはなっていますが、あくまでも技術書であるというくびきからは逃れることができません。
ですがそれだけに、「技術文書を目にすることに慣れている」理系・技術系の読者にとっては、かえって読みやすいといったこともあるかもしれません。

たとえば、組立家具の場合など、出来上がった結果の写真だけではなく、「組立の手順」を見ることができれば、技術的な知識があれば、その製品がどのような性格を持っているのかまで知ることができます。実に興味深い読み物ではないですか(もっとも手抜きをした仕様だと、手抜きもばれてしまうため、そういう仕様の製品を作っている場合には公表はおすすめできません)。

■手順書として

手順書としてというのは、必ずしも理系・技術系でなくても文章を丁寧に読む事を苦にしない人たちです。分かりやすく言うと、文書や様々なドキュメントを読むことを日常的に行っている人たちです。法律や契約、会計・経理、サービスなどの文書を扱っている人たちを指しています。

この人たちは技術系の人たちほどこういった文書を読み慣れているわけではありませんが、さまざまな手順について説明・解説した文書については同じぐらい慣れている人たちといってもいいでしょう。
ただし、「技術的理解力」と言う点では上の技術者、の人たちにはさすがに、一枚遅れをとります。それだけにこの人たちに「わかりやすい」と理解されないと、お客様には買ってもらえないと考えるべき人たちです。
もしも法律家の人に「わかりにくい」と思われたとしたら、実はそれは商品としての製品には、【欠陥】があるということになるのです。いわゆるPL法上の問題ということになります。
こちらは、読者が「製品」としての説明ではなく、「商品」としての説明を求めているということになります。これがわかりやすく使いやすければ、その商品は優れた商品ということになります。

これは広告とは違った意味で、その商品の良さを直接お客様に説明する良い機会ともなります。
そしてこの人たちはまた上の技術者の人たちとは別の意味でオピニオンリーダーである可能性が高いのです。商品購入の決定権がある、といえばわかるでしょうか。

この人たちに、アピールできるチャンスが増えるという事は非常に望ましいことではないでしょうか。

■おまけの人たち

さて実はそれ以外にも読んでくれる人たちがいます。
自分もそれに含まれるのではないかと思うのですが、【何でも読む】人たちという一団が。

  • 大量の本を読む。
  • 読むものがありさえすれば何でも読む。

こういう人たちが、取扱説明書が公開されていればとりあえず読んでみるといった行動をとる可能性があります。
この人たちは上の人たちのような決定権はないかもしれません。
でも、情報提供者・発信者としてはものすごく力のある人たちです。読むこと、掲示板などに書くことを全く苦にしない人達ですから。
自分や家族はたぶんこのへんにはいるでしょう。

こういう人たちのことも忘れてはいけないのです。

■プロのマニュアル屋として

最後にプロのマニュアル屋、テクニカルライターとして言わせてください。

きちっと書かれたしっかりとした取扱説明書は、読んでいて楽しいです

法律的に問題が発生するようなものではない、しっかりとした取扱説明書は読んでいて楽しいものなのです。

この辺を理解してもらうようにすること、これが、私たちの仕事の、やるべき事の一つなんでしょうと思っています。

がんばらなくちゃ、と。

 


【わかりやすいマニュアルの作り方】第203回電気用品安全法(電安法)の解釈を見直し-反面の危険は?その2

2013年6月19日 水曜日

梅雨は急に降ったりやんだりでおちつきません。急な雨には気をつけましょう、というのはあるにせよ、どちらかというと何なんだこの天気はというのが正直なところです。まぁ、バイク乗りだから雨が嫌いなだけかもしれませんが。
今回は前回の続きで、電気用品安全法(電安法)の解釈の改正によってどのような危険が考えられるかの続きについて書いてみようと思います。
しつこいようですが、今回の追加内容は、「今までは電気回線か赤外線でしか操作ができなかったリモコンを、通信回線を通じて操作できるように変更した」ということです。

■操作対象から離れたところでの操作

前回も書きましたが、操作に対するフィードバックが必要というのは、家庭内電化製品の前にユーザーがいないところで操作を行うからです。
ではユーザーが離れた場所で操作するという事にはどのような問題が発生しうるでしょうか。

●事故発生と離れた場所での操作

まず真っ先に考えられるのは何らかの事故が発生したときに、機械を止めることができない、あるいは電気⇒ブレーカー、ガスならば元栓といったような元から断つといった操作が行なえないという点、そして火災や水による害が発生したとしても、火を消したり、排水をしたりといった直接の対策は離れた場所では行なえないという点にあります。
つまりいちど事故がおきてしまったら、その事故の拡大を食い止める事は大変難しいということになります。
ということを考えると、通信を利用したリモコン操作は「危険が発生しないもの」だけに限ると言う方針になってくるわけです。
これが今回の解釈にも含まれている内容です。

●安全な製品とスマートフォンによるリモコン

とは言え、安全な製品とはそもそも何でしょうか。
コンロをはじめとする調理器具や、風呂などのように大きな熱量を扱うものは危険があると考えるのは理解できます。
またそれに準じるものにしてもすでに対策が施してあれば問題なく、火が起きたり言う事は避けられそうな機械というのも想像ができます。たとえば、電気あんか程度なら、という気はします。
とはいえ、考えてみると、「押し入れの中に入れっぱなし」の電気あんかのスイッチを入れることを考えるとやっぱり危険なのかもしれませんね。

●危険がなければそれは安全な製品?

これに対して、webカメラのようなものはどうでしょうか。

webカメラ は、直接の危険を発生しません。しかし、最悪の場合は「ストーカーに乗っ取られて家の中を覗かれる」といった危険だって考えられないことではないのです。
スマートフォン等による通信を利用した家電製品に対するリモコン操作は、これからどんどん出てくることと思いますが、便利になる反面、今までにはないような危険が発生するという事は、心して開発しなければならないと思います。

■スマートフォンによる操作と取扱説明書

さて最後に、このリモコンの通信対応ということが、商品ひいてはこのブログのテーマでもある取扱説明書にどのような影響を与えるかを考えてみます。

実はというほどのことではないですが、現在の家庭電化製品に搭載されている表示パネルよりも「大きくて高性能な表示機器」がリモコンに使用できるようになります。
しっかりしたUI(ユーザーインターフェース)を使えば、取扱説明書無しでもリモコンだけで操作ができるようになります。
しかしその半面、例えば「家電用通信リモコンのチップメーカー提供の汎用リモコンソフトウェア」などをしっかり専用にカスタマイズして使わないと、他機種と紛れたり、汎用UIのため、わかりにくいといったことも起こることが考えられます。

さらに、いままでのハードウェアの取扱説明書の作り方がすべてソフトウェア用である必要がでてきます。こういった対応を必要になる、ということです。

■リンク

最後にやっぱりもう一度リンクを貼っておきます。

経済産業省>消費者政策>製品安全ガイド>電気用品安全法のページ>(3)解釈・Q&A

http://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/kaishaku.htm

電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈の一部改正について(20130424商局第1号)

http:www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/kaishaku/gijutsukijunkaishaku/kaiseibun20130510.pdf