昨日は金環日蝕でした。グラスを手に入れた人はもちろんのこと、幸いにも雲が薄くかかったので裸眼でも観察できた方が多かったのではないでしょうか。
もっとも、自分の記憶しているはるか昔の太陽観察キットはもっと薄い色で、現在では透過性が高くて不適切な製品として市場から排除されるようなものだっただろうと思います。まぁ、もうひとつ昔ですと、ガラスにロウソクのすすをつけてそれを通して、ということになってしまうかもしれませんが。
■メーカーの常識
さて。
今回は「常識を疑え」ということです。
私はテクニカルライターとして、家電製品を最も得意としています。ですから自分の常識レベルとしては、一般ユーザーよりも、メーカーの方に近くなっている、と言えると思います。それに加えて趣味がアウトドアとオートバイと武道であったりするため「自分の手を動かして何かをする」ということに苦労を感じません。むしろ、楽しみに感じるといえるかもしれません。
さて、今回は何気なく人のブログを見ていて発見したことです。今回、その人は見つけた状態をすでに解消しているということですし、その人を非難するのが目的でもありませんので、そのブログを示すことはしませんが、内容としては以下のようなことでした。
うちのキッチンでは不便だからIHヒーターの上に1口のIHヒーターを置いて使っています。
待ってください。自分の常識ではIHヒーターの上にはIHの機器(炊飯器など)は置いてはいけないはずでした。
なぜかというと、上に置いた機器の電磁誘導によって下の機器のIH部分に影響を与える、言い換えると下の機器が壊れる可能性があるからです。感覚的には電子レンジに、金線のついたお皿を入れてはいけないっていうのと同じぐらいの常識でした。
だって、電磁誘導です。上に置いたインダクションの機器が動作したら、下にやはり同様に電磁誘導コイルがあるとしたら、影響を受けないはずがないではないですか。壊れない方が不思議です。
しかし、残念ながら、これはメーカーの常識でした。
■何も知らないユーザー
これを書いていたのは名の通った経済評論家のブログでした。タイトルにまでIH on IHと書いていたでので、こういうことをすると問題があるとは一切認識していないようでした。
しかし、公開されているメーカーの取扱説明書を見ると、たとえばパナソニックのIHコンロではイラスト入りで禁止事項として示していますし、上に置くタイプのコンロでも、IHヒーターの上に置かないようにと書かれています。理由は、やはり下の機器が故障するからです。
ブログにはコメントをつけることができますし、「イイネ」といったボタンを押す機能もあります。確認してみると、多数の「イイネ」が付き、コメントも「すばらしいアイデアだ」と褒めるものがほとんど…一部には「下のヒーターが使えないじゃないか」というのはありましたが、そもそも禁止事項であるということがブログの書き手はもちろんのこと、ほとんどのユーザーに伝わっていないということがわかって、ゾッとしました。
常識が異なっているのです。
- テントを張るときにはアンカーで固定すること。
- 薬品は医療従事者の指示に従って服用すること。
- 200Vの電源はうかつにあつかって感電すると大けがになること。
こんなことは、メーカーサイドの自分たちからすると常識のように思えます。そして、うっかり説明を忘れてしまって、そういう常識を知らないお客様がセルフの店舗や通信販売、またはインターネット販売で購入して事故を起こしたり、クレームを付けてくるのです。
そのためにも、自衛手段として事前のきっちりした説明や取扱説明書が大切になる、と書きたいところなのですが…
前述の経済評論家のブログと、それにコメントを付けた人たちすべてが、メーカーがわかりやすくイラストまでつけて禁止事項として書いているのに読んでいないのです…
これ以上の対策としては本体にシールとか表示するしかないのですが、取扱説明書の制作者としてはつくづく困ったものだと思います。
マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所
Tags: PL法, 作成, 取扱説明書, 取扱説明書・マニュアル制作・作成, 操作説明書, 法律, 注意書き, 製品安全
Posted in PL法, テクニカルライター, ビジュアル, マニュアルの形, 取扱説明書・マニュアル制作・作成, 注意書き, 説明図 | 取説屋:石井 宏治 2012年5月22日 |
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今週は、先週のようなミス(無遅刻だったのに、160回でついにやってしまいました…)をやらないように、移動中にAndroid端末(キーボードがあります)でだいたいのところは書いています。
しかし、昔のW-Zero3よりも変換やスクロールが速くて快適ですね。
■取扱説明書で大切なこと
今回は久しぶりに取扱説明書の作り方です。
取扱説明書を作っている会社にはいくつかのパターンがあります。
まずはデザイン会社、これは会社案内やパンフレットの業務の延長としてとらえている場合が多いです。
次に多いのは印刷会社です。必ずしもすべてではありませんが、中には取説を作っているというよりも、印刷物の一つとして制作を引き受けているといったところもあります。
もうひとつは翻訳会社だったことがある場合です。この場合はあまりデザインが凝ったものではなくても良いものができることがあります。
さて、これらにはどういった違いがあるのでしょうか。
もちろん、個々の会社にはすぐれたところがあります。
デザイン会社を母体としている場合は当然ながら美しく、使いやすく、読みやすいページを製作するでしょう。
印刷屋さんは最終的な納品物に関して見積りでは一番強いと言うこともあるでしょう。
翻訳会社の場合はやはり複数言語の展開に強いです。
■弊社の強みは?
では、弊社のような「取説屋」の強みは何でしょうか。
今挙げたような強みは弊社にはありません。ですが、それに変われると思うものがあって商売をしているのです。
それは、「取材の確かさ」です。
弊社の代表も兼ねておりますテクニカルライターは、もともと(ソフトウェアではありますが)エンジニアでした。そして、動く機械が大好きと言う人間がベースです。
その上にPL法だのなんだのも学びましたが、弊社の特色は、なんといってもその経歴を生かした「技術的な」取材能力です。その上に、商業誌(ゲーム必勝本です)のノウハウをいかして分かりやすく仕上げることです。
この辺りは、技術者出身のテクニカルライターでなければ、
まずひけをとることがありません。
では、取説で一番大切なことは何でしょうか。
予算と言われてしまうとどうしようもないのですが、弊社では商品の意図を正しく伝えることだと思っています。
わかりやすい構成と文章はいわゆる文章力によって形成されるものですが、その土台となる技術の資料・製品の目的といったことの取材、これがないときっちりとした取扱説明書はできません。
弊社は、派手なことはできませんが、こういった地味な取材から取扱説明書を作るように心がけています。
マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所
今回は注意書きの作り方について説明します。
取扱説明書は、一般にその製品の、正しい使い方と「使ってはいけない使い方」について説明します。
ここまで説明してきた内容ではほとんどが「正しい使い方」の書き方について説明してきました。
しかし、正しく扱っていても刃の部分に手を当てると危険なものや。熱くなるものは数多く存在します。
これらの製品は、決して欠陥製品ではありません。正しくは使えば怪我をしない。
間違った方法で取り扱えば怪我をする。当然のことです。
それだけに、やってはいけないことについても、はっきりと書くことが、必要になります。
■普段とは逆のことを考える
以前にテストの項目で書きましたが、禁止事項(危険なこと)および注意書きについては、自分の経験と想像力がものをいいます。
正しい手順を確認するのにも、技術的な素養が必要です。
しかし、「正しくないこと」を明記しこれをやってはいけないと書くためには、その正しくないことを想像する能力が、必要になってくるのです。
そのためにはどのように考えたらよいかを紹介します。
■やってはいけないことを調べる
一番簡単なのは、やってはいけないことを調べることです。
既存の取扱説明書の注意書きや、過去に書いたものを流用するといったことが代表的でしょう。
しかし残念なことに、この方法は今まで自分のやったことのないジャンルのものには使えないという問題があります。
次に、メーカーの人や販売の人に、今まで何か問題がなかったか、を聞いてみる、という方法があります。
これは、優れた方法です。
メーカーでは、かなりの部分のトラブルについて把握しています、したがって問題点についてもわかっている場合が多いです。しかし残念ながら、メーカーとしてはそれはまさしくやってほしくないことのため、情報が止まってしまう場合があります。
特に実際に事故になった事件などについては、メーカー担当者さんの口が重くなる傾向が高いです。まあこれはやむを得ないことですね。
では、「やってはいけないこと」というのはどのようにしたら、調べられるでしょうか。
簡単なのは「商品名」+「事故」や「トラブル」としてウェブで検索することです。
ただ、これはあまり効率がよい方法ではありません。有名な事件があれば何度も重複して出てきますし、小さくてすんだ事故については検索にかからない場合があるからです。
実は、筆者のお薦めとしては、公的機関が公開している「事故情報データベース」にあたってみることです。
NITEはもちろん、各種の団体が数多くの事故情報を公開しています。
これらのデータベースで、「商品名」で検索をかければ、かなりの数の事故情報が出てきます。
ここで表示された事故情報に目を通すと、事故の原因に幾つか共通するものが見えてきます。
たとえば、熱くなる機器であれば、不注意で触ってしまった、子どもが触った、ちょっとした時に席を外したら出火したといった具合に、同じような傾向が見えてきます。
ここまでがやってはいけないことに関する、事前調査です。
これを基に、実際の製品と合わせて注意書きを作成していくといった手順になります。
マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所
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Posted in 取扱説明書・マニュアル制作・作成, 取材, 執筆と編集, 注意書き | 取説屋:石井 宏治 2011年5月24日 |
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ようやく秋です。普段より1月から1月半遅いように感じます。きっと冬も寒いのでしょうね。
さて、本ブログもちょこちょこといじっています。大きくは変えていませんが、本サイトへのリンクや、サイトの各ページへの直リンクを増やしたり。
まて、本サイトの方も良かったら見てやってください。
マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所
■「参考図書はありません」って…
今回は過激なタイトルを付けてみました。しかし、自分で調べた範囲ではこうとしか言いようがありませんでしたので、その通りに書くしかありません。
実は、今回何冊か図書館でマニュアル関連の本を調べてみました。都の図書館横断検索も使いました。
その結果を見ながらではありますが。あったのは以下の通りでした。
- 実は業務マニュアルの本(これはこれで良い)
- アメリカの法律・規則の解説本
- PL法で訴追されないための本
普通、マニュアル(取扱説明書)の書き方において一番知りたいことというのは、どう考えても「わかりやすい」書き方、「使用者に間違いなく使ってもらえる」書き方の説明書だと思いますが、そういった視点の書籍はいまのところ筆者には見つけられないでいます(そういう本があれば、この投稿にコメントして頂けると嬉しいと思います)。
これは「いずれ自分で書くことになるのかなぁ」などと、ちょっと暗澹たる気持になったのですが、それはおいておいて。
一番の問題点は、「取扱説明書の作り方の本がわかりにくい」という、共通の点でした。
これでは、誰も参考にはできません。
ちなみに「わかりにくいマニュアル」だと、PL法でも「指示・警告上の欠陥」と見なされる可能性があるわけで、何をやっているんだろうという感じでした。
■「わかりやすさ」には何が必要?
取扱説明書のわかりやすさには、以下のような技術が必要です。
- 構成のわかりやすさ
- 文章のわかりやすさ
- 読みやすさ
- 図・表・イラストの使い方
- 検索性の良さ
これを全部まとめると、膨大な「理系の技術書の編集技術ハンドブック」になってしまうので、その中からマニュアル・取扱説明書に限ってどこをポイントとするかが編集やライターの腕の見せ所だと思うのですが、自分の見た本はもともと「わかりやすさ」に焦点をあてていないので、どの本も「マニュアルの作り方」の参考にするには、かなり難しいと言わざるをえません。
おもしろいことに、業務マニュアル以外の2冊は、片方には実際の電化製品のサンプル、もう一冊には現役のマニュアル制作者の数ページの文章が掲載されており、こちらの方は実に参考になります。
■現場を知らないということは
つまり。
現場を知らないコンサルタントの言うことは、実際の役には立ちません。
彼らが何をしたいのか(売り込みや勧誘である場合も…)をしっかりと見極めていかなければいけません。
ちなみに、本ブログの目的は広報で「同じような考えを持っている会社の人と仕事をしたい」です。
最後に。
つい最近になって弊社では「取説屋.com」(愛称:ぽちポチ)というペーパーを始めました。
そこに書いたカットを転載します。
内容は「箱の下に手を入れると、挟むかも知れないので危ない」です。
コンサルタントさんの言うままに注意書きを増やした場合と、石井ライティング事務所のやり方の比較です。
文字が小さいので、クリックしてフルサイズでごらんください。

評価は読者の方にお任せしいたます。
Tags: PL法, テクニカルライター, マニュアル, 作成, 価格, 制作, 取扱説明書, 取扱説明書・マニュアル制作・作成, 取説, 執筆, 執筆と編集
Posted in PL法, テクニカルライター, 企画, 取扱説明書・マニュアル制作・作成, 執筆と編集 | 取説屋:石井 宏治 2010年11月9日 |
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今回は特別版です。
最近、某所で相談した内容と、PL関連のセミナーの内容を合わせて書きます。
■中小企業におけるPLの捉え方の現状
まずは、実態報告からです。この内容は、某所で相談した際に中小企業診断士の先生から伺った内容です。
まず言われたのは、「PL法施行当時に比べて関心が薄い」ということでした。
だいたい、以下のような経緯でした。
PL法施行(平成六年)当時には、アメリカのように訴訟が頻発して大変なことになるのではないかという恐れから、「PL法対策」も熱心に行われたが、実際には日本ではそのような乱訴は発生せず、「PL法対策」は下火になっていった。
そして、現在では「PL事故」はたまに発生する自動車事故のようなものとしてとらえられており、特にこれといった対策は取られていないのが現状である。
「まぁ、PL保険にも入っているし、大丈夫なんじゃない?」くらいが大方の認識である。
弊社「石井ライティング事務所」としては、なんとも曰く言い難い結論ですが、現状の実態は以上の通りです。
■損害保険会社からのPLの捉え方
さて、今度は某PL法関連のセミナーで聞いてきた内容です。
「PL 保険に入っていないと、こんなに恐ろしい目に遭うことがあります」
一言で書くと、こんな感じでしょうか。
今回のセミナーの流れは、おおむね以下のような感じでした(業界別になっているところなど省略してあります)。
- PL法の法理
- 最近のPL事情
- 企業のPL対策
- 国内の事例
- アメリカのPL事情
- 中国のPL事情
最初に、PL法理についての話がありました。ちなみに、PL法の第一条は以下の通りです。
第一条 この法律は、製造物の欠陥により人の生命、身体又は財産に係る被害が生じた場合における製造業者等の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
これに対し、セミナーでは「PLとは」として以下のように紹介されました。
製品に関する事故で、製造者側が被害者に対して負う損害賠償責任
後半、法律の目的「国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与する」がばっさり抜け落ち、製造業者等(製造者・加工者・輸入者など)が「製造者側」に置き換わっています。
ここを見ると、このコンサルタントさんの損害保険会社では「PL法は損害賠償の話」とのみとらえられていることがわかります。
さらに「PLD(PL事故発生後対策)とは訴訟対策で、裁判に勝つための対策です」とも断言されました。
このセミナーだけで断言してしまうと間違いになるかも知れませんが、残念ながら世間の風潮としてはPLのことを「製品欠陥の事故の損害賠償に関する対策」ととらえているようです。
弊社「石井ライティング事務所」ではPLとは、文字通り製造者責任、「モノを作った人が責任を持つ」と考えています。だから、バリを取ってケガをしないようにするのも、製品にはわかりやすい説明を付けて使いやすくするのも同じように当たり前だと考えています。
■では、マニュアルはどうする?
最後に、コンサルタントさんに「取扱説明書(マニュアル)の相談を受けたらどうされていますか?」と聞いてみました。
取扱説明書(マニュアル)は、PLP(PL事故予防策)のひとつで、「表示・警告上の欠陥」をなくすために大切なポイントです。
答えはこうでした。
「今までの事例を積み上げて、書かなければいけないことを積み上げて書くようにアドバイスします」
この件に関しての石井ライティング事務所の答は以下の通りです。これにより、事故そのものを減らせる可能性があると考えているからです。
「お客様の安全のために必要なことを選んで、わかりやすく書きます。」
弊社は、弊社の主張に賛同して頂ける会社の方と一緒に仕事をしたいと考えています。
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Posted in PL法, ポリシー, 取扱説明書・マニュアル制作・作成, 法律, 経営 | 取説屋:石井 宏治 2010年11月2日 |
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やっと涼しくなったと思ったら、急激に寒くなりつつありますね。
バイク乗りにとってはもうすぐ冬です。バイク乗りにはすべてのシーズンがそれぞれ一つずつ厳しい気候になっていますからね。
■プロと社内制作で何が違う?
さて、今回の本題です。
この話は先日の西が丘の交流会で質問された内容そのものです。
「自分たちで作るのと、作ってもらうのと、何が違うんですか?」
そうです。これに明確に答えられなければ、誰も「取説屋」に発注はしないのです。
とても大切な質問です。
模範解答としては、価格(コスト)・法規/条例等にきちっと対応しているという付加価値・品質(クオリティ)ですが、それだけでは宣伝チラシの「安い・早い・うまい」にすぎないので、詳しく説明します。
■コストは安い?
金額で見ると弊社「石井ライティング事務所」はそれほど安くないかもしれません。
ただ、それでも「社長自ら原稿を作る」コストや、「腕の良いエンジニアに本来の仕事を放棄させて書かせる」コスト…これらはどちらも「目に見えない」コストです…に比べれば間違いなく安いと断言できます。
ちなみに、余談ですが「マニュアルは社内で作成するのに、なぜ会計は社内で処理しないのか?」ということも考えてみました。
税理士や会計士に頼むより、社内の会計事務の人にやらせた方が安いのは間違いありません。
でも、結論は簡単でした。「税金があるから」です。
正しく納税しないと、損であったり、脱税になったりとペナルティが大きいからでした。
このことはいろいろと考えさせられたのですが、とりあえずここで論ずべき話題ではなさそうなので、次へ進みます。
■付加価値は?
この点については弊社は少しだけ自信を持っています。
自分が調査した範囲では、他社(JTDNAの会員企業を除く)では「安全のための取扱説明書(マニュアル)」を挙げている会社はないからです。
「早くできます」「正しい」「わかりやすい」は当然の話です。ラーメン屋で「うまい」と書いてあるのと一緒のことです。そう考えると、これらは附加価値ではなく、商売として当然の話なのです。まぁ、かえって「マズい」と書いた方がインパクトはあるかも知れませんが、取扱説明書で「間違っている」とか「わかりにくい」では話にならないでしょう。
それに対して、弊社の「安全から考える」取扱説明書という観点はまださほど広く広まっていません。
また、製品に必要な指示・警告などの対応のアドバイスや、安全上のアドバイスも可能ということは、お役に立てるのではないでしょうか。
■品質は?
「安全に関わる取扱説明書」を制作するという意識を持って取扱説明書を制作しています。
記載の抜けや間違いがあったり、正しく書いてあってもわかりにくかったり読みにくかったりすれば、お客様は安全に使うことはできません。
わかりやすさについては、石井ライティング事務所の実績を見て頂くのが一番…ではありますが、それでは芸がないので、一部のみ紹介させて頂きます。
別に、弊社は小説家ではありませんので、芸術的スキルとセンスでわかりやすくしているわけではありません。
一部を挙げると以下のようなことになります。
- 論理的に文章が組み立てられている。
- 文章が短い。
- 図や表・イラストを適切に使用している。
- 見出しを適切に使用している。
- レイアウトや組み版が適切である。
これらは、たとえて言えば、おいしく料理を作る方法みたいなもので、「包丁をきちんと使う」「火加減をする」のようなことですから、挙げていけばきりがないわけです。
でも、ここが技術です。
石井ライティング事務所では、その商品が達成したいことを丁寧に元エンジニアがインタビューして、その取材の結果を基にして、原稿を作成します。
ここでは完全には説明しきれませんが、以下のビフォーアフター形式のサンプルもご参照ください。
(クリックで拡大)
PDF版のチラシは
をご参照ください。
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Posted in ポリシー, 取扱説明書・マニュアル制作・作成, 取材, 執筆と編集 | 取説屋:石井 宏治 2010年10月26日 |
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10月に入ったというのに、ちっとも涼しくなりません。むしろ暑いくらいで、いまだにうちの事務所では扇風機が回り、Tシャツ姿の場合もあります。
これでは秋の味覚もなかなか出回らないわけです…
■商品の良さと取扱説明書の関係
さて。
今回は商品の良さと取扱説明書の関係について書こうと思います。
今回は弊社のポリシーなどともからんで来るのですが、その前に某社の仕入担当から聞いた言葉を紹介します。
「取扱説明書がしっかりしている商品は商品もしっかりしている」
これを聞いて、私は心強くなりました。
実は、「ダメな取扱説明書がついている商品はどれもロクなものだったことがないよね。」と続き、どうやらこちらが本文だったようですが。
■良い商品とは?
さて、ここで言う良い商品とは何でしょうか?
商品には、「価格が安い」「デザインが良い」「高機能である」「多機能である」「品質がよい」「壊れにくい・故障しない」といったことが、ちょっと考えただけで頭に浮かびます。「すぐに届く」とか、「アフターサービス完備」といったサービスの場合もあります。
さて、取扱説明書が必要なのは、どういう「良い商品」なのかを考えてみました。
まず、最初に考えたのは、逆に取扱説明書が必要のない商品でした。
すぐに出てきたのは「100円ショップ」の商品でした。
「100円ショップ」の商品は、その店のお客様にとっては「良い」商品です。
ただし、その良さは「安さ」にあります。したがって、コストアップの要因である取扱説明書は不要(と考えられており)、したがって、あまり良い取扱説明書は付いていません。
また、もうひとつ「クールでカッコいい」商品として、アップル社のiPodなどがありますが、これもまた商品の良さが「デザイン」であり「カッコいい」ことにあるため、やはり取扱説明書は最低限になっています。
ちなみに、本来はどちらも「安全のため」の取扱説明書は削除するなんてことは論外であることはいうまでもありません。
■品質の良い商品
「では、取扱説明書を重視している会社ってどこだ?」という話になりました。
自分が挙げたのはお台場から静岡に1/1モデルを移動した、静岡にあるプラモデルのメーカーでした。それに対し、共同経営者はお奨めの商品だけ売っている通販会社を挙げました。
それから、いろいろと議論をした結果、こういう結論となりました。
「弊社のようなプロの取説屋の取扱説明書が必要なのは、『品質の良い』商品を扱うところである」
そうです。キーは「品質」でした。
弊社は「品質の良い」マニュアルを制作します。それも良いマニュアルではありますが、「早い」「安い」を追求していては、安全はどうしてもおろそかになります。
ですから、弊社は「品質の良い」製品または商品を作っていらっしゃる会社と仕事をしたいと考えております。
よろしくお願いします。
使っているPCケースの電源スイッチや、USBコネクタに問題があることがわかって、ケースを買い換えることに決まりました。
いままで、怪しいパーツを多数含む、いろいろなパーツを使ってきて、当然ながら壊れたりした経験はあるのですが、ケースの不良というのは初めてでした。
今回は方向をぐっと変えて「良いマニュアルはクレーマー対策に有効?」という話をしようと思います。
■クレーマー対策としての取扱説明書?
まず、クレームが発生する状況を考えてみます。
クレームが発生するには、まず製品を使用して問題が発生することから始まります。
まず、良い取扱説明書があれば、そもそもの問題発生の可能性(確率)が下がります。
そして、さらにクレームをつけられた場合にも「取扱説明書(または注意書き)のここにはっきり書いてあります」と言えれば、クレームに対応ができます。もちろん、わかりにくく書いてあるのであれば逆効果ですが。
さて。
ここで、ひとつ気づくことはありませんか?
そうです。この構図は、そのまま「PL訴訟対策」と同じ構図なのです。
■今のクレーマー対策は間違っている?
このエントリでは詳しく触れる余裕はないので、また別の機会の更新に譲りますが、現在の企業のクレーム対策、ひいてはPL対策は間違っている場合が多いです。
簡単に言うと、「大企業の対策は中小企業には使えない」のです。
どういうことか説明します。
大企業にとっては、クレームや単発の訴訟などたいしたダメージになりません。大企業は優秀な弁護士を複数かかえていますから、ぶっちゃけ訴訟を受けて立ってしまえば良いのです。
そして、勝てば良し、たとえ負けてもたいしたダメージになりません。業績に影響を与えない金額の訴訟など、それだけなのですから。
そして、大企業はお抱えの弁護士や法務部のアドバイスに基づいて取扱説明書を作ります。
もちろん、弁護士や法務部の方に取扱説明書の作成経験やせめてそういう業務にかかわったことがあれば別ですが、まずそういう人はいない現状では「危険をすべて列挙した」注意書きなどを平気で提案してきます。
このことは、弊社がいままで受注してきた大会社の取扱説明書などで何度も見られたことです。
そして、業界の標準は大企業が作ります。つまり「訴訟を受けてたてる」企業が作った基準が、業界標準となっているのです。
言い換えれば、「中小企業にとっては、業界標準もアテにならない」ということです。
弊社のような取説屋に提案できることは「せめて、取扱説明書をもっとわかりやすくて安全になるものにしませんか」という提案までですが。
Tags: PL法, マニュアル, 取扱説明書, 取扱説明書・マニュアル制作・作成, 取説, 操作説明書, 注意書き
Posted in PL法, テクニカルライター, ポリシー, 取扱説明書・マニュアル制作・作成, 法律, 注意書き | 取説屋:石井 宏治 2010年10月5日 |
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今週は多忙のため更新が遅れて申し訳ありません。
島から帰ってきて、仕事モードに切り替えようとすると急に寒くなったりして大混乱…と言い訳を書いておきます。
さて。
今回は、注意書きの書き方について説明します。
実はこういった技術的なネタの方が書きやすいのです。
■役に立たない取扱説明書の注意書き
以前自分でも書いていたことがありますが、先頭から何ページもわたって延々と注意書きが書かれていて、結果として読みもしないで、その部分を丸ごと飛ばすようなマニュアルが…残念ながらしばしばあります。
これは「PL法対策」と言われて、「ありそうなトラブルをすべて列挙する」という考え方で作られたものです。
で、これは…実は役に立ちません。
実際に注意書きとして役に立たないことはもちろん、「PL法対策」としても役に立ちません。
なぜかというと、上に書いてある通り「実際に注意書きとして役に立たない」からです。裁判でも「これは読むことができません」と言われて、裁判にも負けてしまうからです。
そりゃそうでしょう。
マニュアルの頭に16ページも注意書きだけがついていて、その5ページ目に書いてあるって言われても「辞書にはすべての単語が載っているから、英語の学習はそれだけあれば十分」というのとたいした違いはありません。
■箱や本体の注意書きは大切
ちょっと余談ですが、とても重要なことなので。
取扱説明書ではなく、パッケージ(箱)や、本体についている注意表示はものすごく大切です。
そして、これらもまた「誰でも読めなければ」いけません。
「誰でも」というのはシピアな話で、弱視の方を含めてということになりますので、4~5ポイントの小さな活字で書いてあった場合「Aさんには読めませんでした」と言われてしまう恐れがありますし、こんな程度の大きさですと「見落とされて、注意喚起にならない」と言われてしまうことだってありうるのです。ご注意を。
■不要な注意書きは書かない
さて。
話を戻しましょう。巨大な注意書きを取扱説明書に付けないようにするにはどうしたらよいのでしょう。
まぁ、予想できるでしょうが「不要なことは書かない」と「危険な作業の近くに注意を書く」につきます。
わかりやすく言うと「猫を電子レンジで乾かしてはいけません」と書くのは、余計なことですから、書かないようにすれば減ります。
「でも、そういうことをして訴えてくるクレーマーが…」
心配いりません。そのために取扱説明書の先頭に「本製品は食品を加熱。調理するための製品です。目的以外には使用しないでください」と書いておけば良いのです。
あとは、猫はペットであり食品ではないことは、「言うまでもない常識」ですから、全部が網にかかります。裁判官だって認めます。
■危険な作業の近くに注意書きを書く
もうひとつの「危険な作業の近くに注意を書く」は、あまり実践されていませんが、とてもわかりやすいやり方です。
重い部品を固定する作業に関する説明の近くに「指を挟まないように、下に手を入れない」と書くことは事故を減らすのにとても有効です。
Tags: PL法, マニュアル, 取扱説明書, 取扱説明書・マニュアル制作・作成, 取説, 操作説明書, 注意書き
Posted in テクニカルライター, 取扱説明書・マニュアル制作・作成, 技術, 法律, 注意書き | 取説屋:石井 宏治 2010年9月29日 |
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式根島に行ってきました。
9/15~9/16というスケジュールで、オフシーズンでしたが、初日はなんとか泳ぐこともできました。
この間、インターネットにも接続せず、持って行ったPHSは役に立たないという状態(携帯3社は全部入ります)でしたし、たとえ「急ぎ」と言われても、戻ってこられるのは早くて翌日でしたので、強制的にのんびりしてまいりました。
さて。
今回は製品の安全性に関して、取説屋ができることを説明しようと思います。
■取説屋にできること
タイトルに偽りありのようですが、実はマニュアルを制作する「取説屋」にできることは多くはありません。
基本的に「事故発生の確率を下げる」と「事故発生時に表示欠陥としない取扱説明書を作る」の2つだけです。以上終わり。
でも、地味にこれをやっていくよりないのです。
事故発生の確率を下げるには、一般には製品の改良や、製造法の改善を地道にやっていくことですので、この延長にあると言えるかもしれません。
でも。申し訳ないのですが、ほとんどのメーカーさんは、「取扱説明書の改善」のノウハウをお持ちではありません。努力されていらっしゃるところもありますが、やはり専門でいらっしゃらないところでは難しいと思います。
ノウハウといっても難しいことではないのですが、それは製品のバリ取りのノアハウと一緒で、状況ごとにことなるものです。
長年やっていると「こういう危険が考えられるから、こうすることが必要」「こういう利用者のことも考慮する必要があるのではないか」といったこと、書くべき内容がわかってくるようになります。
■安全に関する事項は紙で提供する
取扱説明書は、一般に操作説明書の部分と、それ以外の安全や法規にかかわる部分とがあります。これ全体を合わせて取扱説明書と言います。
逆に言うと、「操作説明」は別冊でも、画面表示でも、オンラインでもかまわないということになります。
ただし、安全に関することを除いてです。
操作内容でも、安全に関することは必ず「紙」にすべきです。
なぜなら、その操作をしながら参照することがありうるからです。
そして、その説明を読めない、または「読まない」可能性があるからです。
「読めない」場合は裁判になったら表示欠陥を指摘されて負けます。
一例を挙げるとパソコンの周辺機器のマニュアルをCDに入れても、オンラインにしても「すべての利用者がCDを読めるとは限らない」「ネットワークに接続できるとは限らない」普段、オフラインでネットブックを利用している利用者のことを考えていないことがあきらかになってしまいます。
安全に関する事項は、全てのお客様に知らせる必要があります。
そして、だれても確実に読めるメディアは現在のところ「紙」だけなのです。
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Posted in PL法, 取扱説明書・マニュアル制作・作成, 執筆と編集, 未分類, 法律, 注意書き | 取説屋:石井 宏治 2010年9月21日 |
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