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【わかりやすいマニュアルの作り方】第219回 取扱説明書は技術文書です

2014年8月19日 火曜日

「取扱説明書は技術文書です」
久々に、こう実感することがありました。
自分は日本テクニカルデザイナーズ協会:JTDNA(http://www.jtdna.or.jp)という団体の会員であり、そこで「取扱説明書の検証がきっちりできるようになって欲しい」と言われ、勉強の必要性を痛感してきたのですが、自分の感想はさておき。

その話の中で、出てきたのが表題の話「取扱説明書は技術文書です」。
これがとても大切なことだということです。
マニュアル制作者や、その他のテクニカルライターもそれはわかっていることと思います。しかし、それ以外の人たち、ほとんどの人たちは広告などと同じような「読んでもらえば良いな」といったものだという認識をされている方が多いのではないかと思います。

取扱説明書の中には、組み立て家具やプラモデルの組立方と言った、見なければ使えないものというものもあります。
「取扱説明書なんか無くても使えるよ。」と言うのを売りにしている商品もあります。
また電話帳とあだ名が付けられて、ほとんど見られない携帯電話の取扱説明書といったものもあります。
もちろんそれでは困る……とならないのが取扱説明書です。
「操作に困らなければ取扱説明書を開かないですむ」というのがほとんどのお客様の認識だと思います。
困っているときに開くものですから、気分の悪いときだけに使うものということなのであまり良いイメージが持たれないのも当然のことです。
取扱説明書が「嫌なものだ」「めんどくさいものだ」といったイメージを持たれるのはしかたが無いことです。
しかし、取扱説明書というのは基本的には技術文書なのです。
技術文書がわかりにくかったら論外です。
技術文書が専門家にだけわかるというのでは、これも役に立ちません。
一般人に読める技術文書、わかりやすく危険も明示してあり過剰でない。
しかし、やっかいなのはこの「わかりやすい」「危険を明示」「過剰でない」といったこと。技術である以上、一元的な評価基準が必要だという話でした。

今まで取扱説明書は個人の才覚に頼って書いていました。

  • 担当者が、しっかりしたものを書けば良い物ができる。
  • 担当者がイマイチだと、取扱説明書もイマイチになる。
  • 危険を明示と言ってもどこまで書けばいいのかなんてわからない。
  • 危険の説明がアタマにページ続いていたっていけないなんて誰も言えない。

こういうものであったのです。
これに対して、冒頭の団体JTDNAは日本で初めてガイドラインを作りました。
PLに関わると言うこともありますが、「わかりやすい」といったことも技術である、と考えると、実は画期的なことなのだと思います。

参加団体の宣伝のようになってしまいました。
今回は以上にしようと思います。


【わかりやすいマニュアルの作り方】第217回 JTDNA製品安全(PL)対策セミナー(2)_20140718

2014年7月31日 木曜日

今回は前回の続きです。JTDNAのPLセミナーについてです。

セミナーの内容については、以下のサイトに書いてあるので自分は書かないですましてしまおうと思ったのですが、経済産業省の人事異動などがあり、講師が確保できなくなってしまったために内容が予定と少し変わってしまった点があったりしたので、少し書き出すことにしたのです。http://www.jtdna.or.jp/2014/06/718jtdnapl.html

●セミナー内容

前半:事故予防について後半:事故発生後対策について
これは前回書いたとおりです。
協会の「最新! PL対策」というパンフレットにあるのですが、年ごとに要件が出てきて、2010年バージョンから2014年バージョンに改定されているのです。

この改定でより強く出てきているのが、

●消費者を守るためのPL対策

というコンセプトです。言い換えると、

●企業防衛のためのPL対策ではない。

ということでもあります。
「製造物責任」は製造者だけでなく輸入したところや販売したところも問われることになります。言葉からするとおかしな用に感じるかもしれませんがこれはこのPLという法律は「消費者のためのもの」というのがコンセプトだからなのです。
これらに対応する言葉は今まで二つありました。PS Product Safety 技術的な解決についてはこちらに、CS Consumer Safety 消費者庁が管轄、
PL対策のネタは、会社のブランドに直結しているのだということです。
また長くなってきたので、今回はここまでとします。


【わかりやすいマニュアルの作り方】第216回 JTDNA製品安全(PL)対策セミナー20140718

2014年7月24日 木曜日

7月18日にJTDNAという製品事故予防対策の普及啓発活動を行っているNPO→取扱説明書とPLに関する活動を行っている唯一の団体が主催した「製品安全(PL)対策セミナー」にスタッフとして参加してきました。
スタッフといっても、会場設営といった主に筋肉方面のお手伝いでしたが、それはそれとして、協会の皆様とお会いできたのはうれしいことです。
もっとも、会場がうちから比較的近い池袋だったので参加が容易だったという、裏の事情もありますが。

さて。
自分はこのJTDNAというNPOにて、テクニカルデザイナーという資格を持っています。デザイナーという柄では無いと思わないこともないですが、もう一つの資格は、法律関係の資格なので、ますます方向が違います。
ちなみに現在、自分の知る範囲ではこのJTDNAというNPO以外にはマニュアル取扱説明書の制作、およびドキュメンテーションについて教えているという教育機関は存在していません。

なお、7月18日のセミナーはたいへん盛況で人数が増えて、満員となっていました。
急遽7月に追加セミナーが行われたぐらいです。自分も印刷物の配布とかスクリーンのセットなどを手伝いました。

しかしこの日のセミナーは、予定していた消費者庁の人が人事異動で来れなくなってしまい、渡辺理事長が前後をつめてきっかりお話をされたというものでした。

●セミナー内容

前半:事故予防について
後半:事故発生後対策について

参加したという事を書いていたら長くなってしまいました。
セミナー内容については次回とします。

 

●JTDNAサイト

http://www.jtdna.or.jp/

 

●製品安全(PL)対策セミナー

日時
7月 18日 (金), 13:30 ~ 16:30
場所
日本東京都豊島区西池袋1丁目21 三井住友銀行池袋支店

 


JTDNA総会に出席してきた

2010年4月19日 月曜日
JTDNAと書いてもほとんどの人は知らないだろうと思いますが…
日本テクニカルデザイナーズ協会
http://www.jtdna.or.jp/
何をやっているところかというと、PL関連から、取扱説明書や製品の包装など表記のガイドラインとかやっているところ。
経済産業省 製品安全課
http://www.meti.go.jp/product_safety/
http://www.nite.go.jp/
それと、MCEIでお会いした梁瀬先生の講座があって、取扱説明書をどう書くかということの話をうかがった。
どれも実務に密着していて面白い話であった。
正直、役人の人と大学の先生の講義で僕が眠くならないのですから。

■メンテナンスは大切 教育はもっと大切

製品寿命の記載とメンテナンスの話のなかで、印象に残ったエピソード。
某事故が起きた石油FF暖房機。
製品寿命というか、パーツの一部に使用していた材料が経年劣化して事故につながったということでった。
それ自体は不幸な事故であり、事故防止にはという話にもなるのだが、興味深いのは「その製品が最も多く売れていた(はずの)北海道では事故が1件もなかった」」という話であった。
種明かしをすると、「北海道では『暖房が故障すると命に関わる』ため、シーズン前にはメンテナンスする習慣が根付いていた」という話である。
こう書くと「ああそんなことか」と思うかもしれないが、実に重大な示唆に富んだ話である。製品は正しくメンテナンスしないと安全に使い続けることはできないのだ。
機械を仕事で使っている人には当然の話です。
でも、一般消費者にはほとんど届いていない。このあたりが取説屋の仕事なんだろうなぁと思ったのでした。