先日まで寒いと思っていたら、もう暑く感じるようになってきました。
季節の移り変わりは早いものです。
■取り扱い説明書として共通部分
さて、今回はタイトルの通り多機能製品の取り扱い説明書についてです。今回は、電化製品について書きます。
多機能製品の典型例はなんといっても携帯電話です。スマートフォンになって更に機能が増えて、とうとうメーカーではすべてのソフトウェアの取扱説明書を、紙で提供するのを諦めてしまっているところすらあります。
また、さまざまな製品が多機能化を進めているため、電化製品のほとんどは、むしろ、多機能製品ばかり、といったほうが正しい状態になっています。
しかし、多機能な製品であっても、ごく一部の、ソーラーで動く製品を除けばほとんどの製品は電池のセット、充電、あるいは電源を接続して動かすことが必要です。
そうすると、充電する、電池を装着する、あるいは電源を接続するといった操作は(電化製品の場合)必ず必要となります。
さらに、「メインスイッチをオフにする」操作についても必ず説明が必要です。この点についてはサーバーやルーターなど特殊な用途の機器については一部例外がありますが、むしろそういった機器の方が、万一の時の、電源を掘りする手順、もしくはすべてをリセットする手順が、大変重要な場合があります。
そして、これらの機能は電化製品である以上、基本的で、かつ、最も大切な機能だといえるのです。
したがって、この部分だけ別冊にしたり、別立ての章を設けてでも、誤解を生じないように、分かりやすく説明する必要があるのです。
■多機能部分の取り扱い説明書
それに対して、通信や録画といった機能は非常に数が多くあります。
こうした場合に、それぞれの機能を平等に並べてしまうと、とても使いにくい取扱説明書になります。
たとえば極端なことを言うと、電話をかける機能と、ゲームをプレイする機能が同じレベルで記述されていたらどうでしょう。言うまでもなく、論外だと思います。
当然、それぞれの機能には重みをつけて、「この機能は大きく扱う」「これとこれとこの機能はひとつにまとめて●●機能の下にまとめよう」といったことを決めなければなりません。
最初に機能の多い電化製品の例として携帯電話をあげましたが、機能の多いのは携帯電話には限りません。例えば電子レンジや、炊飯器、ホームベーカリーなどの取扱説明書を見ても非常に機能が多くなっていることは明らかです。一部のデザイン性を高める目的であえて機能を絞った製品以外は、ほとんんどがデジタルによる制御ができるようになった分、多機能化していることは間違いないでしょう。
さて、こういった多機能部分というのは、それぞれの機能の重要性はあまり高くないのが普通です。
もともとあった機能を温度制御したり、ソフトウェアを動かすことによって機能を追加しています。つまりこのソフトウェアで制御される部分については、すべて同じ重さとして並列的(パラレル)にレベルを下げて列記してやれば済みます。
それに対して先ほど書いた、電気部分の基本的なところやメンテナンスなどにかかわるところはシーケンシャルに作業を行わなければならない部分です。書き方の根本が異なっているのです。
こういったところどうやって見分けるか、またその結果をどのように取扱説明書に反映させるかといったことは、制作者の経験と腕次第ということになってきますが…
少なくとも機能があるからといって、それぞれの機能の重さは同じではないということです。
マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所
今回も前回同様、第44回の内容の説明です。
今回は一日更新が遅れてしまいました。
申し訳ありません。
さて。
今回で、この項目の説明は終了になりますが、書き落としたことなどを追記します。
さらっと述べて触れなかったり、操作グループの名称についてです。
ここでは、以下のようなものがあります。
2)「印刷の向き」欄
3)「ページの順序」欄
選択肢の1セットの場合もありますが、「用紙・印刷の向き」のように複数の項目が1セットになっている場合もあります。
私たちのところでは、こういった枠で囲われた入力項目の名称を「●●欄」と統一しています。
また別のところで書く機会があるかもしれませんが、こういった用語の統一はとても大切です。「印刷の向き」だけを書いていると、「プレビュー」で表示されている内容なのか、入力項目なのかがわかりにくくなる場合があるためです。
また、入力項目が多く、たいへんゴチャゴチャした画面の場合は、画面上の「論理的な」入力項目のセットをさして「●●入力エリア」と名付けて記載する場合もあります。
こうした場合は、画面の一部を切り抜くか、枠(赤などにしたいけれども、大概のマニュアルはモノクロ印刷だったりします)をつけて、名称をわかるように付加します。
これで、とりあえず、今回の説明はいったん終わりです。
次回からは、また別のシリーズになります。
ネタを考えないと…
今回も前回同様、第44回の内容の説明です。
1)レイアウトタブ
現在の設定項目を表示します。
一見不要な説明に見えますが、操作項目を説明する場合には他の画面(この場合は「用紙/品質」タブ)に移動したときにも同じものを書くため、この項目がないとかえって不自然な感じを与えます。
2)「印刷の向き」欄
印刷の方向を選択します。
3)「ページの順序」欄
印刷する順番を選択します。
4)シートごとのページ
印刷するページ数を選択します。
(2)~(3)は操作の目的は異なりますが、同じラジオボタンの操作です。
(4)はスピンボックスの操作です。
しかし、これらの操作はすべて用意された選択肢から選ぶもののため、統一して「選びます」としています。
これが入力ボックスであれば、「入力します」と書きます。
ここでのポイントは「ラジオボタンをクリックします」とか「クリックしてリストから選択します」とか「書かない」ことです。
そういいったことは、Windowsの標準UIの操作であり、ソフト固有の操作ではないため、わざわざ書かない方がスッキリしますし、また仕様変更にも強いという裏の意味もあります。
5)「用紙/品質」タブ
「用紙/品質」の設定画面を表示します。
6)「詳細設定」ボタン
「詳細設定」の画面を表示します。
(5)と(6)は画面遷移の操作です。
遷移先の画面名を確実に記載することがポイントです。
続きます。
「わかりやすいマニュアル」以外のエントリが2回続きました。
ということでここらでまた毎週1回のエントリに戻ります。
前回(44回)の内容の説明です。
●画面の見方
右側の「プレビュー」は設定内容を表示します。
入力が終了したら「OKボタン」をクリックします。
入力をやめるときは「キャンセルボタン」をクリックします。
この部分は全体の説明です。
まず、操作を行わない「プレビュー」の部分を説明しています。
ここで、さらっと「プレビュー」と書いていますが、実はこの「プレビュー」という名前による定義づけ(「画面の横の方にある、印刷結果を見せるヤツ……」とかでなく)が必要なため、ここで文章を書く必要はないにもかかわらず、あえて書いています。
もちろん、画面の説明にも吹き出しで「プレビュー」と表示してあります。
「OKボタン」と「キャンセルボタン」は、僕の場合、一番最初に書くことにしています。この操作は、「この画面を終了する」ときに必要だからです。
「起動方法と終了方法」は1番最初に書いておく。
これはとても大切なことです。
以下続きます。
前回はプロパティ画面の内容・要素を列挙しました。
内容は以下の通りでした。
「プロパティ」画面「レイアウト」タブ
この画面には以下の項目があります。
1)「印刷の向き」欄
「縦」「横」「横向きに回転」の「ラジオボタン」があります。
2)「ページの順序」欄
「順」「逆」の「ラジオボタン」があります。
3)シートごとのページ
ページ数を選ぶ「スピンボックス」があります。
4)プレビュー
印刷の向きのプレビューが表示されます。
5)「詳細設定」ボタン
6)「OK」ボタン、「キャンセル」ボタン
7)「用紙/品質」タブ
8)「?」「×」ボタン
今回はサンプルとして、実際に画面説明をする場合の画面を掲載します。

マニュアル掲載用の画面
こんな感じになると思います(実際には1番の「レイアウト」タブは不要かもしれません)
。
それぞれに対して、以下のような説明文が着きます。
画面の見方
右側の「プレビュー」は設定内容を表示します。
入力が終了したら「OKボタン」をクリックします。
入力をやめるときは「キャンセルボタン」をクリックします。
1)レイアウトタブ
現在の設定項目を表示します。
2)「印刷の向き」欄
印刷の方向を選択します。
3)「ページの順序」欄
印刷する順番を選択します。
4)シートごとのページ
印刷するページ数を選択します。
5)「用紙/品質」タブ
「用紙/品質」の設定画面を表示します。
6)「詳細設定」ボタン
「詳細設定」の画面を表示します。
おわかりでしょうか。
Windowsのシステムに従った書き方で列挙したものとは、内容が大きく異なっています。
つまり、説明とは、内容の列挙とはまったく異なったことということです。
詳しい内容の説明は次回から行います。
今回は長めなのであまり横道にそれずに、すぐ本題に入ります。
画面の名前の定義
前回はそれぞれの画面に名前を定義しました。
- 「プロパティ」画面「レイアウト」タブ
- 「プロパティ」画面「用紙/品質」タブ
- 「詳細オプション」画面
こういった画面の名称はマニュアルの初出時に定義して、同一のマニュアル中では決して名称を変更しないことが必要です。
たとえば「プロパティ」画面の「レイアウト」タブという名称を「レイアウト」タブと略すのは同じ節の中で一度定義されているなら許されますが、「レイアウト」画面などと書くことは間違いです。
ハードウェアのところでも書きましたが、マニュアルはメーカーとお客様の間をつなぐものです。ここで定義が曖昧だと、お客様がサポートに問い合わせたときに混乱する元となります。
画面にある項目を、Windowsのシステムに従った書き方で列挙してみます。
画面内の項目について
「プロパティ」画面「レイアウト」タブ

MFP-XC7000 プロパティ レイアウトタブ
この画面には以下の項目があります。
・「印刷の向き」欄
「縦」「横」「横向きに回転」の「ラジオボタン」があります。
・「ページの順序」欄
「順」「逆」の「ラジオボタン」があります。
・シートごとのページ
ページ数を選ぶ「スピンボックス」があります。
・プレビュー
印刷の向きのプレビューが表示されます。
・「詳細設定」ボタン
・「OK」ボタン、「キャンセル」ボタン
・「用紙/品質」タブ
・「?」「×」ボタン
たったこれだけの画面なのに、説明にすると意外と多いと思いませんか?
次回は「ラジオボタン」「スピンボックス」「ボタン」の記述について書きます。
続きます。
Tags: ソフトウェア, 作成, 制作, 取扱説明書, 取説, 執筆, 基本操作, 編集
Posted in テクニカルライター, 取扱説明書・マニュアル制作・作成, 執筆と編集, 未分類 | 取説屋:石井 宏治 2009年6月2日 |
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今回からは、基本操作のソフトウェア編です。
ソフトウェアの基本操作
さて。
定義にどのように書いたかのおさらいからです。
Windowsのソフトウェアの場合は操作が統一されているため「画面の見方」や「○○画面の操作」といった項目になります。
「基本操作」は、状況によらないすべての画面や、機器操作の手順でなど操作について記載します。
今回は、サイトにアップロードしてあるサンプルでも使用している「実在しない」プリンタ「MFP-XC7000」を使って説明します。
それぞれの画面は以下のように名前を定義します。
「プロパティ」画面「レイアウト」タブ

MFP-XC7000 プロパティ レイアウトタブ
「プロパティ」画面「用紙/品質」タブ

MFP-XC7000 プロパティ 用紙/品質タブ
「詳細オプション」画面

MFP-XC7000 プロパティ 詳細オプション
これらの画面は「印刷」画面から「詳細設定」ボタンをクリックすることで呼び出されます。

印刷画面
次回より、説明本文に入ります。
展開が遅くて申し訳ありません。
続きます。
第41回です。目標の54回までのゴールがとりあえず見えてきたといったところでしようか。
我が取説屋こと石井ライティング事務所では、次は福祉機器のマニュアルとかパッケージングをできたらと考えています。
そこで、P/L法みたいなものが統一基準があるのかと思って調べてみたら、これが何もない。介護の現場は常に1つ1つ違うというのが理由かもしれませんが、これではコストがかかって仕方がありません。
どこかに線を引いて、サービスを提供できるようにがんばっていこうかと考えています。
さて。
本題です。
●ハードウェアの基本操作
続きです。
と思いましたが、困りました。
操作部分をまとめて説明する必要がある難しい部分がありません。
これ以降は「操作」となってしまいます。
「操作」は以下のような個別の説明です。
- 電源のオン/オフとボリュームの調整
- 周波数バンドの切り替え
- 周波数の合わせ方
- ラジオをクリアに聞くには
…申し訳ありません。
今回はここまでとさせていただきます。
次回は、ソフトウェアの「基本操作」について説明します。
先週はゴールデンウイークでお休みさせていただきました。
その間にホームページも全面更新したり、ちょっとにぎやかになったかと思っています。
ありがたいことに、ページを見に行ってそのまま帰ってしまう、というお客様が少し減られたようです。
さて。
本論にもどります。
●ハードウェアの基本操作
続きです。
普通の場合、ここに各部の名称といった引き出し線付きの説明図が入るのですが、今回は申し訳ないですが省略させてもらいます。(テキストの数倍の手間がかかってしまうためです。すみません)
まずは各部の名称をあげてみます。
読む前に、どのような内容があるか、まずは考えてみてください。
- FMロッドアンテナ
- キャリングハンドル
- ボリュームつまみ
- FM/AMセレクタ
- TUNINGつまみ
- 周波数ディスプレイ
- スピーカー
裏側に回って
といったところです。
どうでしょうか。意外と操作部の名称は思いついても、かえって前面にでかでかとあるスピーカーや、キャリングハンドルといったものは見落としている場合がないでしょうか。製品マニュアルの場合、こういったものを書き漏らすと、よくない結果につながります。
どういうことかというと、こんなことです。
サポートにこんな電話がかかってきました。
「あ、あのラジオの上に着いている棒みたいなヤツ、あれが折れて…」
この結果、サポートはアンテナを折ったと思って、交換部品を送ったら、実は折れていたのはキャリングハンドルであった…
まぁ、たしかにこの程度のものですとあまりまぎらわしくありませんが、できるかぎり全部書くというのはきちんとした理由があるのです。
続きます。
今回から、基本操作について記載します。
まずは、ハードウェアの基本操作から始めようと思います。
●ハードウェアの基本操作
ハードウェアの基本操作は、ダイヤル・ボタンその他つまみといった操作部とランプやメーターなどの表示部について記載します。

ラジオの画像
たまたま手元にあったラジオの写真を掲載していますが、これで、ダイヤルが2個(電源兼ボリュームとチューニング)、切り替えダイヤル(AM/FM)がひとつ、周波数表示がひとつ…に見えると思います。
こう書けばわかると思いますが、実は他にも操作部分があります。
写真を見ればわかるように「アンテナ」です。
FMのロッドアンテナは見ればすぐにわかると思いますが、もうひとつAMのアンテナが本体に内蔵されています。したがって、本体を回したりして「よく聞こえる方向を探す」といった操作があります。
まぁ、今の感度の良いラジオだとあまり必要がないかもしれませんが。
これぐらい簡単な機器ですと「基本操作」だけで説明が終わってしまうかもしれませんが、次回はこのラジオをサンプルに「基本操作」を書いてみようと思います。
続きます。
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