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【取説屋ブログ】ブログのタイトルを変更しました

2014年12月5日 金曜日

このブログ、いままでは「わかりやすいマニュアル作成講座」というとてもカタいタイトルで、【わかりやすいマニュアルの作り方】というコンテンツを作るという型式で、実際とは必ずしもあってない、というか違っているものでした。

実際、ビジネスとして考えると、自分のやっているのは「マニュアル」というより「取説」であり、そういったことにはブログのタイトルが全然実態に合っていない、ということで、広報にもならないということに気がついたからでした。

自分は「取説屋」であり作業者としては「取説編集者」です。
だから、それに見合った「取説屋BLOG」にタイトルを変更しました。

これからもよろしくお願いします。


【わかりやすいマニュアルの作り方】第211回 広告コピーと取扱説明書の文章の違いについて。

2014年1月8日 水曜日

あけましておめでとうございます。
2014年になりました。ブログの新しい更新を投稿します。

それにしても、寒いです。さすがに寒の入りをすぎると違いますね。

そて、ここから本題です。
取扱説明書を作成しようと考えている人で、広告代理店やデザイン事務所に依頼すればできるだろうと考えている人もいると思います。
しかし、デザイン会社に依頼する前にも、そこが広告を主な仕事にしているところではないか、確認してから依頼した方が良いと思います。なぜなら、取扱説明書に必要なテクニカルライティングと、広告のコピーライティングはまったく異なったことだからです。
テクニカルライターとコピーライターはどちらも製品について文章を書く職業であり、しずれもその道のプロフェッショナルです。しかし、その向いている方向はまるで違うのです。
取扱説明書は元来「購入したユーザー」向けの「技術文書」です。
それに対して、広告コピーや商品パッケージは「購入前」向けの宣伝の文書です。
対象とする読者の想定が異なります。そして、目的も異なります。
たとえば、広告には「製品の欠点」は記載されませんが、取扱説明書の場合「危険」「やってはいけないこと」として欠点も記載されます。
こういった理由から、宣伝コピーと取扱説明書の両方を同時に作ることは非常に難しくなっています。

■技術文書としての取扱説明書

最初の導入部分でも書いたように取扱説明書は「技術文書」としての性格を持っています。
これにより、読者は製品を理解したいと思って読んでいるという前提に立つことになります。
先に書いたコピーライティングなどの場合には、読者は製品について理解したいとは必ずしも思っていないという状態で読むことが想定されています。
現在ではwebサイトの発展により、取扱説明書もPDFといった形で製品購入前に見ることができる場合が増えてきていますが、一般的には取扱説明書は製品購入後その製品を使用しようと思ったときに初めて見るものということになっています。
これはちょっとした違いではありますが、作り手の気持ちには、結構な差をもたらすものとなります。
その商品を買った人とまだ買っていない人ですから、買ってくれた人には隠し事をしない、もしかしたら買ってくれるかもしれないまだ買っていない人にはちょっとかっこいいところを見せたいといった「気持ち」が働くことになります。
もちろん、これは「気持ち」でしかありませんから、切り変えることは可能です。しかし連続的に何度も切り変えるというのは、他の人にはできるかもしれませんが、少なくともテクニカルライターとしてて、技術文書を作成する私には難しいことでした。

■二種類の文書の違い

では、具体的にテクニカルライテンングとコピーライティングはどう違うのでしょうか。私はコピーライティングをやったことがないので、詰めがぬるいと思いますけれどもそのあたりはご容赦ください。

とりあえず、例として今、自分の手元近くにある「湯たんぽ」でやってみましょう。

●テクニカルライティング

湯たんぽには、ヤカンなどで沸かした熱いお湯を入れます。
この熱いお湯の入った状態の湯たんぽは、カバーが掛かっていない状態では直接触るのは避けてください。火傷の原因となります。
炊事用のミトンや手袋などをはめて扱い、カバーをできるだけ早く掛けるようにしてください。

●コピーライティング

湯たんぽは、クリーンなお湯のエネルギーで私達の身体を温めます。
湯たんぽは、排気ガスも出さず、どんな場所でも使えるクリーンなエネルギー「お湯」を使っています。
ちょっと熱すぎる暑すぎるときはカバーを掛けて、いつだってベストコンディションで扱えます。

さて、この違いはどこから来るのでしょう……については説明しましたが、次回はどのようにちがうのかについて説明しようと思います。


【わかりやすいマニュアルの作り方】第205回 取扱説明書の立場は?

2013年9月4日 水曜日

取扱説明書は、商品についてるものだと思っている人がほとんどです。

実際のところ、事実上そうなんですけれども、商品についている取扱説明書は取扱説明書としてレベルに達していない物なんかも非常に多いというのが実は現実です。

メーカーさんとしては取扱説明書にコストをかけても、ただコストがかかるだけと思っている場合がほとんどのようです。
でも、それは間違いだという事を説明していかないと、「取扱説明書を作る」なんていうことを商売として売り込んでことができないのだなと最近痛感しています。

取扱説明書の立場はいくつかあります。
●1つめは、お客様が初めて商品を扱うときに必要な文書です。
●2つ目は、技術文書としての最下流に位置する文書です。
●3つ目は、広報・ユーザーサポート・広告の資料として使える文書です。

今までの取扱説明書は1つ目と2つ目の立場でしか説明されてきませんでした。
この2つだけでは、まあ確かにコストをかけても、たしかにお金がかかる以外の効果がなさそうに見えます。

しかし、今は昔と違って印刷メディアだけの時代ではなくなっています。作成した取扱説明書は、サイトを使ったりして公開することもできるようになっているのです。

そして、つい最近、取扱説明書を改善すると具体的な善い事も起こる、という話をある場所で伺ったのです。
詳しく書くことはできませんが…通販会社の商品の取り扱い説明書を改善したら、オペレーターにかかってくるその商品に関する質問が激減した、はっきり言えばほぼゼロになったというお話を伺いました。

これってすごいことじゃありませんか?
オペレーターが楽になるという事は、同時に売った後の商品の評判も良くなっているということです。そして、よい取扱説明書であれば問い合わせを受けたオペレーターさんのほうも回答するのが、楽になるのです。
取扱説明書ツールとして使えば、営業にも使うことができるということです。地味に使いやすいかどうかを説明するというためには、取扱説明書をサイトに公開しておくといった方法も使えます。

本来、サイトに取扱説明書を公開するということは、ユーザーサポートのためというのが目的でした。
しかし実際にはそれ以外に買う前に取扱説明書を見ておこう、買うための判断の材料としようといった方法でも使われるのです…というかこの方法は実際にうちの妻がやっていました。

長くなってしまったので次回に続きます。


【わかりやすいマニュアルの作り方】第191回 では取扱説明書はどうしよう?

2013年1月30日 水曜日

今回はちょっと週末に出かけたりしていたため、ブログの更新が遅れています。申し訳ありません。
実のところを言うと、去年の年末などにあった様々なことについても書きたいのですが、当分はプライバシーの問題があるので書くことができません。まだあまり楽しい話しでもないのでそれでよいのかもしれません。

■取扱説明書を使えるようにする

前回は「使えない」取扱説明書について現状を説明しました。はっきり言うと泣けるレベルだというのが正直なところです。
では、どのようにすれば取扱説明書を作れるようになるでしょうか?
自分の営業としては、プロの取扱説明書の編集者に相談してみることと言いたいところなんですが、正直なところ、編集者を探し出すことは難しいと思います
ではその代わりに何をやらなければならないかというと、一番は、技術セクションだけではなく、営業部およびユーザーサポートの人たちに発売する前の取扱説明書を読んでみておいてもらうことです。
最初はものすごくひどい評価が戻ってくると思います。しかし、その中には必ず役に立つ意見が入っています。
前回の ブログには以下のような「ひどい」始まり方をした取扱説明書について書きました。

  • ライセンス条項
  • 無線LANについて(法規)
  • Bluetoothについて(法規)
  • DVD(レーザ)について(法規)

ココには以下のようなコメントが続いていました。

はっきり言うと、予算が許すならこんなものは別冊にすべきです。
そうできないなら、最後にでも回すべきです。

たぶん営業の人やユーザーサポートの人は同じようなことを言ってくれると思います。

■使えなければ意味がない

エンジニアの人は、「だって全部書かなければならないと内容なんだから仕方がないじゃないか」と反論したいと思います。
それ自体は真実です。しかし、法規については知っておいてほしいということであっても、肝心かなめのパソコン自体の操作の方法がわからなければ、そもそもその法規に関連する操作を行うことができないのです。
「とりあえず使えるようになる」
初めての取扱説明書は…まずこのことを目指すべきなのです。
パソコンであれば開始して終了するといった基本的な操作と、使ううえでのポリシーや使うときの基本的な注意が一番最初に来ている必要があります。

■コストについて

上で書いたようなことを実現しようとすると、例えば取扱説明書は何冊かの分冊にする必要が出てくることが考えられます
そうすると制作と印刷のコストが上昇します。「ただでさえコスト削減が必要なのにそんな悠長なことをやっていられるか」という反論が考えられます。
でもよく考えてください。
上昇する制作と印刷のコストはどれだけですか?
もしかしたら、ユーザーサポートが分かりにくい取扱説明書のせいで発生する人的コストの方が大きいのではありませんか?
もう一つ。
「あそこのパソコンは取扱説明書が全然わからない」といった評判が立って売り上げに悪い影響を与えるかもしれません。
これらの数字は、とても評価しにくいものです。目に見えないコストの一種だといってもよいかもしれません。
しかしそのコストは、上昇する制作と印刷のコストと比較した場合はどうでしょうか?
さらにこれらの制作物は、現在ではウエブの制作などにも流用することが可能な、デジタルデータなのです。
FAQといったような形で積み上げていくことも考えられます。

今回はパソコンを例にとって説明しましたが、取扱説明書が必要な製品は実に多岐にわたります。どんな製品であっても基本的には同じことが言えます。
良い取扱説明書を作る方が、結局はコストが安くなるのです。
ということで 、当初はプロによる取扱説明書制作をおすすめするという営業活動をしているのです。

まあ、とりあえず話をするだけでも、弊社「石井ライティング事務所」もついでによろしくお願いいたします、と。


【わかりやすいマニュアルの作り方】第189回 テーマに沿ってものを買う

2012年11月27日 火曜日

今回は、ものを買うときの話をしようと思います。

いつもであれば穏やかに考えて、買うものを決めているのですが、今回はちょっと違っていました。
今回は、買うものを事前に決めていました。今回は、薬箱を買おうと考えていました。
間違って薬箱を踏んで壊してしまっていたのです。

■ポリシーに従ってものを買う

ところが、近くのスーパーの家庭用品売り場には、希望するようないままでと同じ、フタがとれないタイプの薬箱は売っていませんでした。

そのかわり、そこで扱っていた薬箱は、フタが本体に付いているタイプの箱ではなく、フタが取り外しできるタイプの箱でした。
フタは、箱本体から取りはずすことができます。便利、という点ではくっついているタイプの箱よりも便利かもしれません。しかし、外れてしまうと、フタがなくなったりするおそれもあり、必ずしも便利とは断言できません。

それは、自分の考えが「フタくがとれない方が薬箱は便利」というポリシーをもっていたからでした。ポリシーに従って薬箱を選ぶと、このタイプのは選択しないからでした。

■使いやすさの何割かはポリシーが決める

蓋が取れず、きちっと閉めることができ、密閉できる。

外側から内側を見ることができ、中身がわかる。

探していた薬箱はこんなものでした。ですが、見つかったのは、「外側から内側を見ることができ、中身がわかる」は満足しているが、蓋が外れることはありません。
見つかったのは、100%の使いやすさを満足するものではなく、イメージの方が使いやすいんじゃないかな、というようなものでした。

たしかに、自分のポリシーに従ったもののほうが使いやすいのは事実でした。

使いやすさの何割かは「ポリシー」で決まります。
その方が使いやすいのは事実です。
でも、その中から使いやすい形を選んでいくものなのです。

ポリシーと実際に使ってみた使い勝手の両方。

弊社では、どちらも重視して取扱説明書を作って行っています。

マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所


【わかりやすいマニュアルの作り方】第167回編集長の話

2012年4月24日 火曜日

前回に続いて、編集の話を書きます。
前回は趣味で作成した取扱説明書の話ですが、今回はもうちょっとまじめです。

■編集の話

編集の話です。
編集とは何をするかというと、おおざっぱに言うと「素の文章をきちっと章・節・項に分け、長すぎる文章は短くしたり、句読点をきちんとしたりする。目立たせたい言葉には括弧を付ける。」といった、「文章の後処理」と「DTP(昔で言う製版)のための指定&前処理」といった作業を指します。

実は、この作業をきちんとやっていないでデザインやDTPに回すと…どうやっても、わかりにくい「文書」ができてしまいます。それは、たとえて言えば塗装の前の面取りや仕上げを行わなかった場合に相当します。どうなるのかは言うまでもないでしょう。
ですが、どうしてこういったことを行わないのかというと、理由は簡単、誰も教えてくれないからです。
国語の教科書も(あえて言うと数学も)、実は言うと上のような手順の作業を必ず行っています。
しかし、教えるのは小説や古典文学(もしくは方程式の解法)の内容であり、その「見やすい本の作り方」については、ほとんどというか、自分の学校で学んだ範囲では教えてくれることはありませんでした。
習ったことがないことですから、できるわけがありません。
まぁ一部の才能のある人は、最初からきれいに書くことができますがこれは例外としましょう。
また、趣味で編集の技能を口伝で伝えられている人がいますが、これもまた例外と言うことで。

■編集とは何をする?

さて、では今回の本題です。「編集とは何をする?」という内容の一番上についてはすでに書きました。
「読者に読みやすくすること」が目標です。
この場合、読者というのは製品を買ってくれた人を指します。

しかし、往々にして最初の原稿を書く人も、その原稿をチェックする人も、誰も読者のことをよく知らないということがあります。
たとえば、書いた人も見る人も現場の人間でしたら、「こんなバカのことをするヤツは世の中にいないからとばしたってだいじょうぶだぜい」と思ってしまって、大きく書かなければいけない注意書きを小さく書いただけでよしとしてしまうところがないとはいいきれません。
なお、製品を一般に発売する際には、このことは特に気を付ける必要があります。
むしろ素人に近いスタッフを呼び集めて「こういうときどうする?」と実地に使わせて観察し、かつ聞いてみて、「危なそうだ」と思ったことはその操作や作業の方法のそばに書いておくべきでしょう。

話がそれました。
いろいろな機械で、手順が最初は一つで、順に機能によって分岐していく場合、それぞれのセクションの先頭に「この機能は●●を目的としています」と記載していないと、よくある「機能が羅列してあるが、その機能自体が何が何だか分からない」というよくある悪い取扱説明書になってしまいます。

■責任を取る編集長は大切

こういったことを防止するのは、たしかに何割かはライター(書き手)の役割です。しかし、取扱説明書というのはあくまでも書籍の一種です。そして、書籍である以上、全体の構成などについては「編集長」が責任を負わなければいけないのです。

会社によってこの編集長という名称は異なることがあります。しかし、だれか一人、最終責任を負う人は絶対に必要です。どんな名称であれ、内容二内容に責任を負う人がいなければ決して良い物はできないのです。

編集長は、当然ながら編集や執筆といった制作業務に精通している必要があります。
実務としての業務を知らなくては、スケジュールの調整などができないからです。
たとえば、三日間スケジュールを短くして欲しいと営業から言われた場合、それを受け入れて良い物かどうかを品質の面から判断するのは編集長の仕事だからです。

最初から、品質を保ったまま納期を短くすることが無理であれば、無理だと正直に言って、「品質を妥協するか、納期をなんとかしてもらうか」の二択をありのままに告げて経営者に判断してもらわねばなりません。(これを判断するのは営業の仕事ではありません)

品質は価値です。ですから、高い品質には高いコストがかかります。
同様に、納期もまた価値です。ですから、短い納期にはやはり高いコストがかかるのです。

コストを下げて、高い品質と短い納期。

そんな夢のようなことは残念ながらありえません。
そして、物事には責任者が必要です。

今回は、ちょっときついことを書いてしまいました。

来週は申し訳ありませんが、お休みさせていただきます。

マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所


【わかりやすいマニュアルの作り方】第159回取扱説明書の対象について

2012年2月14日 火曜日

ようやく少しずつ温かみを感じるようになってきました。
まだ春は遠いですが、春の足音が聞こえてくるような気がします。

弊社では、先週はいろいろな所に出かけていました。
今回は、その中でつかんだ新しい考えについて述べさせてもらおうと思います。

■制作する取扱説明書の対象を広げる

弊社では、これまでは主に「一般消費者」(コンシューマー)向けの取扱説明書を扱ってきました。

したがって、制作された結果は「印刷所に納品するとそのまま印刷できる」データであり、「凝ったレイアウトされたキレイなデザイン」の仕上がりでした。

はっきり言うと、格好の良い出来あがりです。

しかし、問題もあります。

格好良くしようとすると当然ながらコストがかかります。分かりやすくするためにはある程度の作業コストは必要ですが、格好良くするためのコストとは別のことです。

簡単に言うと、コストの半分はDTPとデザインとレイアウトに掛かっています。これを切ってしまおうということです。

実を言うと、弊社の利益もこのあたりから捻出させていただいたりすることもあるので、これは経営的にはかなりの冒険でもあるのですが…。それでも、この仕事には絶対に意味があると私自身が確信しています。だから、やるのです。

■技術者・作業者・販売者向けの取扱説明書

最終消費者向けの製品を作っていないメーカーやサービスを提供している会社は非常に数多くあります。実際のところ、最終消費者向けでないメーカーやサービスを提供している会社の方が数が多いのではないかと考えています。

営業に行くとよく言われるセリフがあります。

「うちでは消費者向けの製品は作っていないから、取扱説明書は必要ないんですよ」

そうでしょうか。

自分は「技術者・作業者・販売者向けの取扱説明書」のできが、いまひとつのために、作業が滞ったり問い合わせが多くなったりしている例を数多く見ています。

作業マニュアルはきちっと作られている方が良いに決まっています。あえて言えばきちっとできていない作業マニュアルはタダのゴミです。

自分はきちんとした取扱説明書を作成する技術を持っています。それは構成であったり、編集であったり、、最低限のレイアウトの知識であったりしますが、それは極小のハンダ付けをしたり、バフがけで平面に磨いたりすることと同じように、身につけようとするとどうしても時間がかかるものです。

極小のハンダ付けをしたり、バフがけで平面に磨いたりする作業が必要になったらどうしますか?社内の事務員にやらせたり、エンジニアさんにちょっと練習させてやらせますか?
まさか。当然、外注しますね。

取扱説明書制作も一緒です。「きちんとしたわかりやすい取扱説明書」を制作するには、技術が必要です。

「技術者・作業者・販売者向けの取扱説明書」をわかりやすく作り直して、公開してみませんか?

弊社では、現在「技術者・作業者・販売者向けの取扱説明書」の価格体系や作り方を検討しています。少なくとも現状の最終消費者向けの取扱説明書に比べれば大幅に低コストでできると思われます。

もちろん、コストを削っただけではなく、お使いになるお客様にもメリットがある方式、具体的には最終的に納品するデータがDTP用のIllustratorやIndesignといった、操作に専門的な知識が必要なデータではなく、一般的なWordのデータと公開用のPDFのセットなどにする(その分は弊社でもDTP作業がなくなってコストが低下します)といったことを考えております。

詳しく仕様が決まったらまた、こちらでお知らせさせていただきます。

よろしくお願いします。

マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所


【わかりやすいマニュアルの作り方】第144回 データナンバリングとバックアップ

2011年9月13日 火曜日

 

今回はデータのバックアップと二重化についての話をします。
弊社では、というよりも自分の仕事のスタイルとして、バックアップを必ず残すということは、ポリシーというよりも基本的な仕事スタイルとしています。

■バックアップについて

バックアップを取るのは、ハードウェアやOSのトラブルで読めなくなることを警戒してですが、実はデータを失うときはむしろそういったトラブルよりも人為的なミスでデータを消す…もっとはっきり言えばデータを空にして元データを上書きしてしまうことです。
システム的なトラブルには大体の場合は予兆があります。システムが、滑らかに動作しなくなったり、今まで見たことのないようなエラーが表示されるようになったり、あるいはハードウエア的に変な音がする、といったことも含まれます。
ですからこういったことに気がつけばその時点でバックアップをもう一度取るといった対策をすれば、ある程度までは損害を防ぐことができます。
もちろん、ある日突然起動しなくなる。といったことはありますかせ油断は禁物ですが。しかし、それよりも恐ろしいのは、ファイルを開いた状態でうっかり「すべてを選択」して、EnterとかSpzceキーを押して、Ctrl-Sを押してセーブしてそのまま終了してしまうことなのです。
なぜ、終了してしまうまでを含めているかというと、終了さえしていなければまだCtrl-Zで操作の取り消しをしていけばデータの復帰が出来る可能性があるからなのです…
もちろん、その結果は数バイトのサイズのファイルが残るだけです。
手の施しようもない悲劇です。

■データナンバリングについて

弊社では、数週間から一カ月、場合によっては何カ月にもわたって同じファイルを書き直して原稿を作成していく場合があります。
まあ、一週間に一度は、ハードディスク全体のバックアップを取っているので、前記のようなトラブルが起こったとしても、最悪先週のデータは残っているということにはなりますが、仕事をする上では致命的と言って良いレベルの大惨事でしょう。
しかし残念なことに、この悲劇を完全に防ぐことはできません。
そのため、長く同じファイルを使い続けているということは、日数が伸びるにつれ統計的に内容を失う確率が高くなっていくわけです。
そして、納期が厳しい最終日近くに一週間前のバックアップに戻されたら……泣くに泣けません。納期が近くなった場合には、多くの場合、メールでファイル送ったりして、結構バックアップがとれている場合もあります、しかしそんな偶然に頼るわけにはいきません。
そこで、筆者は毎日同じファイルを使う場合は、当日の朝、そのファイルのコピーをエクスプローラーで作成して、「ファイル名に」その日の日付をつけるようにしています。
当然ながらファイルを新規作成するときも、作成日をファイル名に含ませています。

例:
file20110912を使っている場合

コピーすると↓のファイルができる。
“file20110912のコピー”

ファイル名を変更する。
“file20110913″ ←ファイルの操作をした日付

そして、実際の作業はこのファイルを開いて行います。
こうすることにより、たとえ何らかのミスが発生してファイルの内容が失われるトラブルが発生したとしても、「昨日作成したファイルまでは残っている」ということになるからです。
ただし、ファイルがたまっていくことになりますから、適当なタイミングで整理をする必要はあります。
もちろん一日分の作業が失われるのはとても痛いことですが、それでも一週間分の作業が失われることに比べると断然ましです。

■もう一つのメリット

さて。

実は、このように履歴を取ってデータを残しておくことは、バックアップの安全性、という視点だけではなく、他にもいくつかのメリットがあります。
一つめは、やはり安全性です。
弊社のような仕事では、一つのファイルを元にして似たような内容のファイルを作ることがよくあります。
こうした時に、最新のファイルをもとに新しいデータを作ると、「ついうっかり」最新のファイルをテンプレートとしてしまうという事故が起こります。
しかし、履歴がとってあれば、2~3日前のデータを使えば「そんなに内容に違いはない」ですから、安全にほぼ最新データからテンプレートを作成できます。
ちなみに、最初の段落で書いた「内容の全消し」というのはこの作業で起こったことでした。
話がそれました。
このような形の履歴を取っておくことのメリットですが「変更依頼に対応しやすい」というメリットもあります。
取扱説明書制作の仕事では、ある程度までできた時点でクライアントにチェックを依頼します。デザイナーさんなんかも、同じような仕事ですね。
そしてクライアント参加の指示や意見に従って最新版から調整を行います。
これで、一方向に進んでいけばことは簡単なのですが、ときどき「前の方がよかった、前のみたいに直してくれ」という意見が出てくる場合があります。
こうした場合、履歴のデータがとってあると、とても助かるのです。
もちろん新しく作ることはやぶさかではありませんが、それでも納期がきついときには、データがあると助かることは変わりありません。

ということで、同じファイルを更新し続ける場合、このように日付をつけた新しいデータを前に作ることは、大変お勧めです。

マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所


【わかりやすいマニュアルの作り方】第139回 テンプレートを使う

2011年7月19日 火曜日

今年はまた去年並に熱くなりそうです。おまけに節電ときますから、今年はどうしたものやら正直悩みます。
いくらなんでも、身体をこわしてしまっては意味がありませんから。

ちなみに、次回の更新はお休みします。早めの夏休みを取るためです。
申し訳ありません。

■基本的な定型化

さて、今回は作業の定型化について書きます。
取扱説明書という業務においては、実は意外なほどの割合が定型化できるものだということを書こうと思います。
また、逆に定型化しないでいると、ミスの発生を呼ぶ可能性が高くなる場合もあります。
取扱説明書は、対象となる会社によって一部ターンがのパターンがことなるとはいえ、お客様に説明するための文書であり、消費者基本法に裏付けられたものです。
ということは、製造/販売の責任主体である会社については必ず掲載しなければなりませんし、安全のための注意を欠かすこともできません。
当然、製品の仕様であったり、家庭用/業務用の区別、製品寿命といった、場合によっては落としたり見過ごしたりしがちな内容は、「この内容を書き換える:未定」として定型化しておいたほうが見落としやミスの発生が防げるというものです。

■上のレベルでの定型化

とはいえ、取扱説明書で書くことが決まっているとは限りません。
家庭用品であれば取扱方法とお手入れの方法、場合によっては破棄の方法を記載すればことはすみますが、現在のIT製品などでは、それだけではまったく不十分な場合がすくなくありません。
しかし、それでも基本的なパターンが適用できるという点は変わりありません。
たとえば、PC関連製品であれば、ほとんどの場合はデバイスドイバやユーテリティのインストールが必要ですし、スマートフォンであればアプリのダウンロードと登録が必要な場合が多いわけです。こういったことは、似たジャンルの製品を取り扱ったことがあるかどうかによってきますが、経験によって「こういった内容を書かなければならない」とわかってくるものです。
しかし、それがライター個人としての自分の中だけでわかっているだけでは、チェック機能が働きません。そのために、既存のPC関連のものをもとに書き直したりして、テンプレートとして使用するのですが、それだけでは、十分とはいえないのです。
どうして十分と言えないかというと「なにかが書いてある」からです。そうすると、なんとなくできているように見えてしまいます。
特に忙しいときや、疲れているとき(だいたいこの2つは同時に発生します)には、「それでよし」としてしまう恐れがあります。もちろん、それではいけないのです。
だから、新しいジャンルの製品の取扱説明書が終わった後には、ひとつず、そのジャンルのテンプレートを作ることが望ましいのです。
わからないところについては「未定」「不明」「資料待ち」と明記して。
こうすれば、書き落としや、ミスの発生の確率を下げることができるのです。

マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所


【わかりやすいマニュアルの作り方】第131回 納品の話

2011年5月17日 火曜日

今回は納品の話です。
というか、日本企業であればどこでも、納品…納期が最大優先であることは疑いのないところではありますが。

■納品とチェック

取扱説明書は、製品そのものに比較した場合、修正が容易という特徴があります。

しかし逆に言うと取説屋としては「いつまでたっても納品したはずの仕事がおわらない」といった事態になることになります。
このあたりはメーカーさんと事前打ち合わせがどこまでできているか、という点につきるのですが、修正作業自体が大きくなくても「忙しいところに予想外に」入ってくることがあるので、問題になることがあります。

取扱説明書は、制作方法は販促物などと同じ、印刷や版下製作です。
しかし、広告よりも製品に対する責任の度合いが強いため「かならず修正しなければならない」という強い動機が働くのです。

メーカーとしても、取扱説明書は製品の一部としてきちっとチェックする必要があります。
厳密には取扱説明書まですべて整っていてはじめて「製品」といえるからです。

納品する取説屋としては、もちろん大切な商品ですが、同様に内容をチェックするメーカーしても、製品の品質にかかわるのと同じ重さが要求されます。

■お客様にとっての取扱説明書

さて、メーカーと取説屋にとっては、こういうポジションの取扱説明書ですが、それを最終的に使うお客様の目からみたらどうなるでしょうか。

お客様にとっては、製品を扱うためのただひとつの手引き書です。

もちろん、その商品を対面販売して、サポートもできているならばまだ他の手段があるということになりますが、現在は対面販売よりも通信販売の比率が増え、お客様としては、頼れるものは文書だけといった状況になっています。

ですから、「お客様がきちんと操作できるか」は、制作者とメーカーのチェックにかかっていると言っても過言ではないのです。

そして、取扱説明書は納品の時に決定してしまいます。
だからこそ、チェックと納品がもっとも大切になってくるのです。

マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所