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【わかりやすいマニュアルの作り方】第211回 広告コピーと取扱説明書の文章の違いについて。

2014年1月8日 水曜日

あけましておめでとうございます。
2014年になりました。ブログの新しい更新を投稿します。

それにしても、寒いです。さすがに寒の入りをすぎると違いますね。

そて、ここから本題です。
取扱説明書を作成しようと考えている人で、広告代理店やデザイン事務所に依頼すればできるだろうと考えている人もいると思います。
しかし、デザイン会社に依頼する前にも、そこが広告を主な仕事にしているところではないか、確認してから依頼した方が良いと思います。なぜなら、取扱説明書に必要なテクニカルライティングと、広告のコピーライティングはまったく異なったことだからです。
テクニカルライターとコピーライターはどちらも製品について文章を書く職業であり、しずれもその道のプロフェッショナルです。しかし、その向いている方向はまるで違うのです。
取扱説明書は元来「購入したユーザー」向けの「技術文書」です。
それに対して、広告コピーや商品パッケージは「購入前」向けの宣伝の文書です。
対象とする読者の想定が異なります。そして、目的も異なります。
たとえば、広告には「製品の欠点」は記載されませんが、取扱説明書の場合「危険」「やってはいけないこと」として欠点も記載されます。
こういった理由から、宣伝コピーと取扱説明書の両方を同時に作ることは非常に難しくなっています。

■技術文書としての取扱説明書

最初の導入部分でも書いたように取扱説明書は「技術文書」としての性格を持っています。
これにより、読者は製品を理解したいと思って読んでいるという前提に立つことになります。
先に書いたコピーライティングなどの場合には、読者は製品について理解したいとは必ずしも思っていないという状態で読むことが想定されています。
現在ではwebサイトの発展により、取扱説明書もPDFといった形で製品購入前に見ることができる場合が増えてきていますが、一般的には取扱説明書は製品購入後その製品を使用しようと思ったときに初めて見るものということになっています。
これはちょっとした違いではありますが、作り手の気持ちには、結構な差をもたらすものとなります。
その商品を買った人とまだ買っていない人ですから、買ってくれた人には隠し事をしない、もしかしたら買ってくれるかもしれないまだ買っていない人にはちょっとかっこいいところを見せたいといった「気持ち」が働くことになります。
もちろん、これは「気持ち」でしかありませんから、切り変えることは可能です。しかし連続的に何度も切り変えるというのは、他の人にはできるかもしれませんが、少なくともテクニカルライターとしてて、技術文書を作成する私には難しいことでした。

■二種類の文書の違い

では、具体的にテクニカルライテンングとコピーライティングはどう違うのでしょうか。私はコピーライティングをやったことがないので、詰めがぬるいと思いますけれどもそのあたりはご容赦ください。

とりあえず、例として今、自分の手元近くにある「湯たんぽ」でやってみましょう。

●テクニカルライティング

湯たんぽには、ヤカンなどで沸かした熱いお湯を入れます。
この熱いお湯の入った状態の湯たんぽは、カバーが掛かっていない状態では直接触るのは避けてください。火傷の原因となります。
炊事用のミトンや手袋などをはめて扱い、カバーをできるだけ早く掛けるようにしてください。

●コピーライティング

湯たんぽは、クリーンなお湯のエネルギーで私達の身体を温めます。
湯たんぽは、排気ガスも出さず、どんな場所でも使えるクリーンなエネルギー「お湯」を使っています。
ちょっと熱すぎる暑すぎるときはカバーを掛けて、いつだってベストコンディションで扱えます。

さて、この違いはどこから来るのでしょう……については説明しましたが、次回はどのようにちがうのかについて説明しようと思います。


【わかりやすいマニュアルの作り方】第210回 文章の校閲について

2013年12月19日 木曜日

最近は早起きをすようにしているのですが、6時すぐに起きるとまだ夜が明けていないということがあり、「ああー、もうちょっと」と悲しい思いを感じることもあります。
おまけに朝は酷く冷えますし、今朝にいたっては、雪の降るのではないかというほどでした。

■原稿をチェックする

さて。本題です。
こうやって取説屋なんかをやっていると、ときどき自社の取説を改善することへの相談を受けることがあるのですが、そのうちに文章の統一とかいった相談が含まれている場合があります。
簡単に言うと、全角半角の混在(123と123)、入力ミスや誤変換といった、あきらかな間違いおよび「かな漢字」のルールの不統一という、ある意味「機械的」でテクニカルなチェックが必要ということです。
大部の取扱説明書…といっても32ページくらいとなると、意外と面倒で、キチッとやるのは難しいところがあります。特に、こういった作業が発生するのは制作の最終段階近くで、「原稿がそろった」ところでのチェックを行いたいとなると、「締め切り直前」にみんなが詰まっているところで「細かいチェック」をしなければならないことになります。
また、もうひとつ「自分の原稿は自分ではチェックしにくい」ということも私の所にあったりもします。
そういうときはどうしたらよいか。
ヒントはもう書きましたが「機械的」な作業であれば、目の前のマシンにやらせれば良いのです。

■Microsoft Wordでチェックする

ワードは…あまりこういう作業は得意でないけれど…
それでも、入力と誤変換(ワード上ではスペルミスといいます)と文書校正機能をオンにしておけば、まずは明らかな間違いは指摘してくれます。また、ワードでは「文法の間違い」も指摘してくれますが、残念ながらこれだけで業務に使うにはちょっと…です。
上にも書きましたが、「全角半角の混在」とか「かな漢字のルールの不統一」といったことは論理的には間違いではないからです。

■Just Right!を使う

「では何を?」というと…商品名になりますが、MSのワードも商品名ですし。
一太郎、あるいはその校正機能だけを取り出した「Just Right!」を使用しています。
一太郎というと、それこそPC-9801が全盛だった時代に同様に全盛だったワープロソフトですが、このソフトウェアは日本製で、日本のことばにあった作りをしているという点では、非常によくできていると自分は判断しています。

もっとも、「Just Right!」は業務ソフトですから、価格は決して安い訳ではありません。四万以上はする、と。
しかし、ライターを3日ほど拘束してしまえば、その人件費だけでソフト一本分のコストは回収可能です。ソフトウェアが使用可能なのは、取扱説明書一本だけではなく、複数の文書に対して使用可能ですから、コストの回収はライティング業務を行っている会社もしくは部署であれば容易であろうと考えられます。
なんだかまるでジャストシステムの宣伝をしているみたいですね。自分でも、ライティングにはそれなりのコストを掛ける方法をとっていると自覚しているので、否定しがたいところはありますが…

■入力の話

余計な話ですが、実は私は入力にATOKを使っています。PC98時代から使っているという理由もありますが、実際この方が使いやすいと考えています。ただし、現在の日本語入力IMEは高性能になっているので、標準IMEでも困らない高い性能を持っていると思います。もうこのあたりになると趣味の段階かもしれませんね。

テキスト入力の話はまだまだ書きたいことがありますが、今日のブログの長さとしてはこのあたりでと言うことで。