【わかりやすいマニュアルの作り方】第133回 文化を伝える

関東でも梅雨入りしましたね。何やら例年より十二日も早いということなので、今年の夏は去年のような酷暑にならなければよいなあと思っています。

さて今回は、雑談です。

■トイレの取扱説明書ラベル

先週、NHK-BSの”らいじんぐ産”にて、トイレの話をしてしいました。

そこで「洋式便器の裏に張られたシール」の話をしていました。
このシールはまぁ見たことがあると思いますが、洋式便器の使い方の説明を張ったものです。

本当は画像を貼りたいところですが、TOTOさんのサイトにもみあたらないので、画像を見て起こしたテキストを記します。厳密には著作権の問題があるのかもしれませんが、これくらいは目をつむって頂けるのではないかと。もちろん、クレームがあれば消します。

男子小用
フタ・便座とも上げて陶器部を出して使用して下さい

大便及び女子小用
フタだけを上げ後向きに便座に腰を掛けて使用して下さい

これに棒状の人間と便座の図が掲載されているというとてもシンプルなものでした。

■よくある誤解

今となっては間違う人も少ないかと思いますが、自分が小学生のころには、まだまだ洋式便器は少数派でした。洋式便器の使い方自体が難しい、というわけではありません。

ですが、正しく使わないと、困った事態が発生することは間違いありません。

取扱説明書が何のためにあるかということは、いくつかの理由があります。

  1. 使い方を説明する
  2. やってはいけないことを説明する
  3. 使い方の、背後にある文化を説明する

普通は最初の二つだけですむものですが、この洋式便器の、取扱説明書シールは三番目だったといえるでしょう。
今まで使ったことがない道具は、その使い方が難しくなくてもうまく使うことができないのです。

こんな簡単なもの誰でも使えるよ。
だから取扱説明書なんかいらないよ。

これが、もっともよくある取説に関する勘違いです。

おそらく洋式便器は、一言誰かが説明すればまず、使い方を間違えることはないでしょう。
でも、違和感があるのです。今まで使って行ってきた方法と異なる方法を使うということには違和感を感じます。この違和感は何かというと、実は「文化」の違いなのです。

そして、実は「製品を売るということは、自社の文化を売るということ」でもあるのです。

だから、違和感がある製品を売るということは、その会社独特の文化を売るということでもあります。

自分のこだわりがある部分は、きっちり説明して「こう使って欲しい」とち伝えて、最も良い使い方をしてもらい、最高の状態で使うことで、メーカーもユーザーもどちらも幸せになるべきなのです。

弊社は、そういったことにお手伝いできればいいな、と常に考えています。

マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所


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