「取説屋:石井ライティング事務所」の代表兼テクニカルライターのブログ 本家サイト http://torisetuya.com

【わかりやすいマニュアルの作り方】第157回取扱説明書は公開しよう

寒いですね。

いまが一番寒い時期ですから仕方ないですが、それにしても雪がなかなかとけません。
うちではバイクを使っているのですが、結構広い範囲の駐車場の雪が溶けずにそのまま凍り、出口がふさがれてしまいました。
雪がなくなって安全にバイクを出せるようになるまで、ほぼ一週間かかりました。

■取扱説明書はどんなときに使う?

今回は取扱説明書の公開についての話です。
ちなみに、メーカーさんで取扱説明書を制作している場合を想定しています。

さて、まず根本的な話から。
取扱説明書はどんな時に使いますか?
そうです。買った直後と、しばらく使っていて使い方がわからなくなったり、トラブルが起きたときですね。
購入直後は公開していても、あまり見ることはないでしょう。なぜなら紙で印刷された取扱説明書が手元にあるからです。
では、2年くらい使用した後に使い方がわからないことが出てきたらどうでしょうか。

たしかに、取扱説明書には「この取扱説明書はいつでも参照できるように大切に保管して下さい」と書いてあります。自分もそう書いています。
ですが、実際にはどうでしょうか。
「速攻で取扱説明書は捨ててしまう」という人はさすがに少数派だとしても、「外箱の中に入れっぱなしで押し入れのどこかにしまった」「どこにあるか忘れた」といった人がかなりの割合を占めるのではないでしょうか。
あ、これは決して自分の体験談ではありません。ただの一例です。念のため。

こうしたときに、Webで公開してあれば、少なくとも検索できるユーザーは見つけることができます。
また、トラブルの場合にしてもたとえば「停電によって時計がリセットされて12:00になってしまった」「電池の交換方法が分からない」程度のこと、リセットしたり再設定したりすればすむことであれば、ユーザーが自分で時計を再設定すればすみます。うまくいくと、ユーザーサポートにかかってくる電話がわずかではあるかもしれませんが、減るかもしれのせん。
もっとも、減ったとしても「かけるのを止めた」件数は調査する方法がないので、どれだけ減ったのかは定量化した調査は難しいと思いますが。

■公開した取扱説明書のもうひとつの使い道

実は、公開した取扱説明書の使い道はもうひとつあります。
「買う前に取扱説明書を見てみる」ということです。
少なくとも、自分と他の知り合いも何人かしています。
宣伝は基本的によいことしか書いてないということは前回書きました。それに対して、取扱説明書には製品に関するすべてのことが書いてあります。
メンテナンスや清掃の方法、消耗部品がある場合(フィルター、ボンベ、電池など)は交換方法と消耗部品の価格や消耗部品の寿命、こんなことは取扱説明書にしか書いてありません。
家電製品の場合、こういった情報は使い勝手に大いに影響します。しかし、広告からはこういった情報を得られるとは限りません。もちろん、店頭に行ってその商品を直接さわり、店員さんに聞けば教えてくれるでしょうが、そうすると、そこで何かを買わなければ悪いような気になってしまいます。
Webで調べようと思ったら、その製品をすでに買った人のユーザーレポートを探すしかなく、見つかる保証はありません。
ですから、自分は買う前に取扱説明書を参照できる方がありがたいです。

そして、もうひとつ。
これは自分がこういった仕事をしているからこその感じ方かもしれませんが、取扱説明書を公開しているメーカーの方が信頼がおけるような…気がします。
第一には、ユーザーサポートをやる気があるかどうかが透けて見えるということ。
もう一つは、取扱説明書には「良いことも悪いことも含めて」書いてありますから、そういうことも含めて公開しても使う人の利便性を優先する会社だと考えられることです。

以上の理由から、弊社としては取扱説明書はできだけWebにて公開(パスワードなど付けない)することをお奨めします。

もちろん、弊社では紙の取扱説明書と同時に公開できる形式のPDFも同時に提供させていただいております。と、宣伝をさせていただいたところで、今週はここまでに。

マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所


【わかりやすいマニュアルの作り方】第156回広告コピーと取扱説明書の違い

本格的に寒いです。
外の天気もどんよりとしているため、お日様が入らなくてちっとも部屋が温まりません。

さて今回から、通常のスタイルに復帰です。
タイトルの通り、取扱説明書の作り方にもどっていきます。

■広告デザイナーと取扱説明書屋

取扱説明書を作成しようと考えている人で、広告代理店やデザイン事務所に依頼すればできるだろうと考えている人もいると思います。
しかし、デザイン会社に依頼する前に、一度、そこが広告を主な仕事にしているところではないかを確認してから依頼した方が良いと思います。
なぜなら、取扱説明書に必要なテクニカルライティングと、広告のコピーライティングはまったく異なったことだからです。
テクニカルライターとコピーライターはどちらも製品について文章を書く職業であり、いずれもその道のプロフェッショナルです。しかし、向いている方向はまるで違うのです。

  • 取扱説明書は「購入したユーザー」向けの「技術文書」です。
  • 広告コピーや商品パッケージは「購入前」向けの「宣伝文書」です。

対象とする読者の想定が異なります。そして、目的も異なります。
たとえば、広告には製品の欠点は記載されませんが、取扱説明書の場合「危険」「やってはいけないこと」として欠点も記載されます。

つまり、方向性が全く異なっています。これはどちらかが優れているとか、良い悪いのはなしではありません。
こういった理由から、宣伝コピーと取扱説明書の両方を作れる人はまずいません。

■取扱説明書屋の目指す方向

それでは、取扱説明書とコピーライティングの方向が違うことを理解したら、次にどうしたら良いのでしょう。

そうすると、「ぜひとも弊社に」と宣伝をしたいところではありますが、そうはいってもいろいろ事情があるでしょうから、とりあえず取扱説明書は取扱説明書で専門の制作を行っているところを探した方がよいでしょうというアドバイスになります。

そして、メーカーの方は是非とも「自社で」取扱説明書を作るようにしていただきたいと思います。

これは弊社の仕事が増えるかもということも無いわけではありませんが、それよりも、マジメにメリットがあるからです。

以下にメリットを挙げてみます。

  • 製品を販売会社や卸に売り込むときに、取扱説明書を渡せばすむ。
  • 販売用のパンフではないので、メリットデメリットを含めて説明できる。
    (メリットだけでは信用されないこともあります)
  • 販売会社が取扱説明書を作る必要がなくなる(コストダウン)。
  • 販売会社が顧客に説明するのも容易になる。
  • 販売会社へ問い合わせがあったときに取扱説明書を見て回答できれば、更にそれがメーカーまで回ってこないですむ。
  • カタログの文言を考えるのが楽になる。
  • 販社にとっては保証書以外に責任の所在が書かれた文書が点くことになる。、

販売寄りのことを書いていますが、自分はメーカーさんはこういうポリシーであってほしいと考えます。

良い商品を作り、それを正直に説明して売る。

もちろん、販売部門まで持っている大メーカーさんは「売る」ための方法も駆使するのが当然ですが、そうでなければ「売る」ことについてはプロである販売会社を信用して良いと思います。お互いに得意なところを分担する。

そして、その製品に必要な取扱説明書について、お手伝いができれば良いなぁ、と思っているのです。

マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所


【わかりやすいマニュアルの作り方】2012年新年特別版

あけましておめでとうございます。

遅めではありますが、新年のご挨拶を申し上げます。

さて、新年第一回は特別編です。今回は取説の作り方ではなく、弊社石井ライティング事務所は、今年どのようにしようかと考えてる内容について書こうと思います。

技術的な内容については、今回はお休みさせてもらいます。申し訳ありません。

■今年の目標

「取説屋」というものがあり、それは「自分の会社でも普通に依頼できる」ようなものである、たとえていえば街のデザイン事務所と同じようなものであることをできるだけ多くの方に理解して頂く。

また、「取扱説明書は技術者や営業担当の片手間では作れない、専門技能を必要とする専門職である」ことを同時に理解していただく。これは特別なことではなく、上記のデザイン事務所のことを考えてみればお分かりいただけるだろう。確かに、Illustratorを使って、ポスターを作ることはだれでもできる。だが、それが商品になるレベルかということである。ちなみに自分はデザイナーではないのでポスターを作ることはできない。

もうひとつ、製品のボックスに書く内容や広告の内容と取扱説明書はコンセプトが異なり、したがってやはり広告制作を得意としているデザイン会社にも、「良い取扱説明書」を制作するのは難しいと言うことである。もっともこれは裏を返せば自分には「良い広告のキャッチ」は作れないということでもありますが。

■目標その2

取扱説明書は製品に必要なものであるという理解を広める。

これについては方法を考え中である。これが理解されないと、取説屋という仕事は広がらない。

現状では、PL法が要求するかたちになっているが、こういった強制力によるものではなく、「取扱説明書は製品に必要なものである」というコンセンサスが広まって欲しい。

自分はいま、メーカーからバイヤーに売り込みをかけるときに「商品自体に語らしめるツール」として必要なのではないかと考えている。宣伝用のパンフとはコンセプトが異なる文章なので、商品の内容(場合によっては「危険」などの表記で欠点も含む)をしっかりと伝えることができる。

また、取扱説明書をメーカーではなく販売会社に制作してもらうことは可能ではあるが、そのかわりに製品の販売ルートが、その販売会社に限られてしまうという問題が発生する。

だから自分はメーカーに自分の製品について自社で取扱説明書を付けるというコンセンサスが広まって欲しい、そして自分のところがそのお手伝いできると良いなと考えているのである。

なんだか、堅い内容になってしまったが、新年だし、たまにはこういう話もありであろうか。

マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所


明けましておめでとうございます

石井ライティング事務所代表の石井です。

去年はいろいろと大変なことがありましたが、今年はそれ以上に良い年になりますように。

なお、新年の更新は第3週から行います。

一週お休みを頂きます。


【わかりやすいマニュアルの作り方】第155回エディトリアルデザインの話

もう年末です。
あっという間に、年の終わりが来てしまいました。このブログも細々ながら155回、読んでいただいている方には、感謝にたえません、また来年もよろしくお願いします。

さすがに、新年の更新はお休みさせて頂きます。

■エディトリアルデザインの話

今回は取扱説明書のデザインの話です。
取扱説明書のデザインと、広告・宣伝・広報のデザインは目的が違います。
したがって、同じ考えで作ってはいけません。

デザインというと、目立つもの、綺麗なもの、かっこいいものを作ることがイメージされますが、デザインは目的にしたがって作られるものです。
自分は基本的に製品の特性を調べ、それを記述すること・説明することを本業としている「テクニカルライター」であり、デザイナーではありません。
実際のところ、カッコいいものを作りたければ、躊躇無くデザイナーに依頼しますし、その方が良い結果が得られることは分かっています。
しかし、文章全体を構成する編集という技術の中には、文章全体の論理的な構成を作成し、それを見やすいように並べるといった技術も含まれています。エディトリアルデザインというものです。
さてそこで考えることですが、見やすいとキレイというのは必ずしも同じではないということです。もちろん、優秀なデザイナーがデザインすると両方を満足することは可能ですが、一般的なデザインを業務としていない素人の社員が行った場合を考えています。

自分がデザインの教育を受けたわけではありませんが、ソフトウェアの必勝本などを作った実務経験から指定紙の書き方などを実務で覚えさせられました。

■デザインの要件

では、エディトリアルデザインで要求される内容の簡単な例をあげてみます。

  • 内容が論理的なブロックで分かれるところは、視覚的にもブロックとして認識できるように、分けるのが望ましい
  • 説明本体の流れとは別だが、その場所に置いておいた方が良い説明はコラム形式にして近くに置く。

難しいことではないと思います。むしろここを読んでいらっしゃる方としては「なんだごく普通のことじゃないか。」と思われるかもしれません。そうです、それで正しいのです。

ですが、実際に業務マニュアルを作成しようとすると、ソフトに準備された機能に引きずられてしまうということがよくあります。

特にMicrosoftWordなどを使って政策をしていると、意識的に避けようとしていない限り「ぎっちぎち」に詰めたものを作ってしまう傾向があります。
ソフトウェアがもともとビジネス文書を作成するためにできているので、一般ユーザー向けの文書を作成するときは、いくつかの設定を変更しなければならないのですが、そんなやり方はどこにも書いてありません。

上の要件を満たすための見出しの作り方や、コラムの作り方は機能としてはWordの中に用意されています。しかし、それは使い方を知っていないとそこにアクセスすることはできません。

たとえば、人が一目で見ることができる1行の文字数はどれだけか、1行の行間はどの程度にするのが適正かといったことは制作を始める前に知っておくべきことです。
そしてそのために、ページ数が多くなったり、思ったより改ページが多くなって白っぽい取扱説明書になったからといって、きっちりと詰めた文書にすべきではありません。

優先すべきなのは使う人にとっての、読みやすさなのです。

前にも書きましたが取扱説明書は、製品を扱うために必要な「お客様に説明する」部品です。
部品であれば「使いやすく作る」のは当然だと思うでしょう。取扱説明書も使いやすくなければならないのです。

色を使わないとダサく思うかもしれません。

見出しがデカくてバカみたいだと思うかもしれません。しかし、人間にはある程度以上の差がないと見出しと本文を見分けることは難しかったりするのです。

1ページの情報量が少ないと思うかもしれません。

こういったことを上司から言われるかもしれませんが、それでも取扱説明書はお客様のために作っているということを忘れないでください。

少なくとも弊社ではそう考えて取扱説明書を制作しております。

マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所


【わかりやすいマニュアルの作り方】第154回番外編広報・宣伝の話

本当に年末が近くなってきました。来週にはもうクリスマス、なんだかびっくりするほどです。

ちょっと怪我をしたり、実家にあった家具を一部屋分処分したりといろいろバタバタしているうちに、あっという間に年末です。、

■ブログで集客?

さて今回はタイトルとは異なって、このブログの話をしてみようと思います。

このブログは、もともと「客寄せのため」に毎週マニュアルのネタを書いてみようというのが趣旨でした。

当然ながら始めたころには検索では全く出てくることもなく、「こんなことをやっていって意味があるのだろうか?」という疑問を感じるほどでした。

普通の人は、そういう状態が2~3カ月続いたらまず諦めると思います。しかし、自分は職業がライターであることで、書くことには慣れているため、そのまま書き続けました。

この時点では特にどうこうしようという目当てはありませんでした。

実際、検索上位にくるというあてもありませんでしたし、途中でやめるのは癪だという理由で続けていたのが正直なところです。

実際の所、サイトやブログを見ての問い合わせはこの時点ではほぼ0でした。

この時点ではサイトは名刺を渡した後に「石井ライティング事務所ってどんなところだ?」とウェブ検索をしたときに「なにもない」のは格好悪いだろうという程度の役目しかしていなかったというところです。

それと、サイトを見ても5年前から何も更新をしていないのでは、やる気がない-廃屋のように見えてかえって悪い結果につながったりしますから。

■面白い・役にたつコンテンツとは?

さて、そうやって何のあてもなく二年ぐらい続けてみました。現在はさらに一年が経過してほぼ三年目です。

すると、わずかに…1ヶ月に一件くらいですが「ウェブを見ました」という問い合わせがぽつぽつと入るようになりました。

この時点では「ウェブで集客」なんてことはSEO業者の言っているタワゴトに過ぎないと自分は達観していました。

ブログを始めた頃は全然アクセスが伸びず、当然問い合わせもきません。ですから、自分もかなり焦りました。もしかしたらSEO業者に依頼して、アクセスを増やしてもらった方がよいのではないだろうかなどとも考えました。

しかし、言うまでもなくそんなことをしても意味がありません。
なぜならば、検索上位に上がって誰かが見に来たとしても、そこに見るべきものはないからです。

たとえばブログの記事が10本くらいしかないサイトや、日常の日記しか書いてないサイトが検索上位に来て、それを誰かがアクセスしてみたとしましょう。
そこに問い合わせをして、取引をしたいと考えるでしょうか。

少なくとも自分は絶対にそんな相手と取引をしたいとは考えません。

面白い・役に立つということは人によって違います。そのために、さまざまな人に対応できるようにするためには、記事にボリュームが必要です。

2週間に1本の記事を書いた場合、だいたい3年くらいで70~80本くらいの記事が書けます。まじめに仕事のことを書き続けていけば、これだけあれば読み応えのある内容になります。

実際、ブログで仕事のことを書いて、仕事につながるようにしようと思ったら、他に方法はないように思います。

■書き続けること

ですがこのように仕事のことを、書き続けることは、実は意外に大変なことです。

これを読んでいるあなたが私のようなライターを職業にしている人でなければ、毎週更新をしようと考えると、早晩限界が来ます。もちろん、担当社員が数人いるならば、できるかもしれませんが、書くことを得意としていない人にとっては大変な負担です。

ですから、無理のない頻度(1月に一回程度でしょうか?)で気長に更新を続けることをお奨めします。

頑張っていきましょう。

 

……と書いておいて何ですが、毎回マジメに仕事の記事を載せたいのでしたら、弊社はテクラカルライターによるインタビューから記事作成までお手伝いできます、とちょこっとPRせてもらいます。

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【わかりやすいマニュアルの作り方】第153回 お金の話

寒くなってきましたね。本当に冬だと感じます。

もっとも、もう師走も1/3を過ぎているのですから、本当はそんなにのんびりしたことは言っていられないのですが……

■コスト-お金-手間の話

今回は、お金の話です。
実は、うちはページ単価で12000円くらいから頂いております。
正直もうちょっとと頂きたい案件もありますが、この時期無理は申し上げられません。
さて。
なんでそんなに高いんだと思われた方に、説明させていただきます。

ものすごく簡単に書くと、ほとんどが人件費-手間賃と言い換えても良いです-です。

仕様書をそのまま書き下して終わりであれば、それこそ社内の技術者に「書き直して」で終わるかもしれません。

しかし私達の持っているのは単なるリライトの技術ではありません。

ちょっと思いつく限り列挙してみましょう。

  • 商品を実際にテストして「お客様の使いやすい全体の構成」を作成します。
  • 図のイメージを考えて商品の写真を撮り、それを元に線画を書き起こします。
  • 安全上の注意や警告の内容を考えます。
  • 安全上の注意や警告を操作説明の文を読むのに邪魔にならないように、なおかつ誤解が生じるおそれがないように明瞭に記載します。
  • 製造または販売の責任者を明記します。
  • 特に購入後最初に行わなければならないこと(開梱、初期設定、設置、導入など)があれば別立てにして手順を説明します。
  • 操作方法を手順に従って記載します。
  • テキストの内容にあうように線画を調整し、必要な矢印やマークなどを描き加えます。
  • テキストや画像の材料が揃ったら、それらを本・パンフレットとして読めるようにきちっとかたちにDTP(組版)を行います。
  • 全体の読み直しと校正を行います。

これだけのことを行います。もちろん、場合によって行わないものもあるかもしれませんが。

■開発者の誇り

そして、これらの作業はほぼすべて自動化が難しいものです。自分たちはできるだけの自動化を心がけてはいますが、それでも難しいと言わなければなりません。
なぜならば、この手順は「開発」の手順の一種だからです。

取扱説明書は製品の部品の一つです。したがって、取扱説明書を制作するということは、製品の一部を制作することに他ならないわけであり、それはつまり「開発」の手順になります。

商品開発はどんなものであれ、単純作業ではありません。

弊社では「どんな商品」を「誰」が「どのように」使うのかをきちっと聞き取り調査を行った上で、それに見合うような取扱説明書を制作します。

それが弊社のポリシーでもある「良い商品によい取扱説明書を提供します」ということだと考えています。

そして、それゆえに、人件費-コストがかかってしまうことになるのです。

これについては申し訳ないと思います。ですが、弊社では「なんでも良いから安くやってくれ」ではなく「良い取扱説明書が欲しい」とおっしゃるお客様と仕事をしたいと考えております。

マニュアル(取扱説明書)制作の専門家 取説屋:石井ライティング事務所


今週はお休みさせて頂きます。

すみませんが今週はお休みさせて頂きます。

もうしわけありません。


【わかりやすいマニュアルの作り方】第152回取扱説明書の責任

本格的に寒くなってきました。近所の公園の紅葉もすっかり色づいてきました、

常に季節をひとつ先取りしている「オートバイ乗り」にとっては、もうほとんど真冬の寒さです。もっとも、常にという訳ではなく、コースで全力走行をしている場合はこの気温でも汗をかいているわけですが。

さて。本題です。今回はちょっと大上段に構えたテーマを扱ってみます。

■取扱説明書って何?

このブログは「わかりやすい取扱説明書」について書いています。

ということは「わかりやすいって何でしょうか?」ということが問題になるわけです。この問題は何度書いても書ききれない話で、ある意味「幸せって何でしょう」という問題に似ています。

技術的にはこの件はいくらでも書くことができます。というか、実際150回近いこのプログではえんえん書いています。

ともあれ、取扱説明書は商品に欠かせない「部品」です。
では、なぜ欠かせないのでしょうか?エンジニアさんは「取扱説明書の要らない商品」を一所懸命に作ろうとしています。それでもなお必要な理由とは何でしょうか。

弊社では、取扱説明書には責任と「この製品は○○である。」「この製品の責任者は●●である」という宣言が必要だから、と考えています。
極論を言えば、(場合にもよりますが)操作説明はなくても良いとすら考えています。

たとえば、とても使いやすい単機能のナイフであるとしましょう。

ナイフの使い方を説明するべきでしょうか?
切る、突き刺す、それから道具としてこじったりする方法を説明すべきでしょうか?

テクニカルライターである自分が考えても、必要ないと思います。ですが、使い方以外の内容が必要だと感じるのです。

■取扱説明書の「使い方」以外のこと

良いナイフを買ったことのある人は、ご存じのことだと思いますが、良いナイフには必ずといってもいいほど「メーカーの歴史」や「ポリシー」が書かれたものが入っています。

良いナイフであればあるほど「このナイフはハンティング用です」「このナイフはツールナイフです」「このナイフはフィッシングナイフです」と用途が宣言されています。
もちろん、ユーザーからすれば、見ただけでわかることは言うまでもないにもかかわらず、です。

そして、「長く使うためのお手入れの方法」と「破損時の対処方法」などと、メーカーの名前・連絡先などが誇りを持って書かれています。

これが取扱説明書だと弊社では考えています。

どんなに簡単な道具でも、良くできていても、時間がすぎると壊れます。手入れをしないとダメになっていきます。

それらに対して「作った」もしくは「売った」ことに対する責任を表明する、それが取扱説明書の「使い方の説明」以外の部分なのです。製品に対する誇りの小さな表明です。

弊社ではそんな考えで取扱説明書を作っています。

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【わかりやすいマニュアルの作り方】第152回よくあるレイアウトについて続き

今回は、前回の続きです。

ここではよくある例を挙げてみます。見出しは以下のように設定されているとします。
■大見出し ●中見出し ◆小見出し

前回提示したよくある例は以下の通りです。
■設定
●初期設定
小見出しは略
●機能設定
◆画面設定
◆サウンド設定
◆操作設定
◆通信設定
◆セキュリティ設定

それに対して、弊社の修正提案の内容は以下の通りです。
■初期設定
小見出しは略
■機能設定
●機能設定の入り方
●画面設定
●サウンド設定
●操作設定
●通信設定
●セキュリティ設定

実際のところ、上のような例はとても数多く見られます。
では上の例ではどこが問題なのかについて説明していきます。

最初から答えを書いてしまうと、機能設定以下のレベルの見出しが、レベルが低すぎるということです。

レベルが低過ぎるとどのようなことになるかというと、デザインにもよりますが、読者はレベル3以下の、見出しのブロックをそれぞれ「別のもの」とは認識しません。
そういう意図とで作っているなら良いのですが、「設定」という製品の仕様に縛られて取扱説明書の内容をそのまま作ったのであれば、読者は混乱することになります。

もちろん、この例はわざわざそのように書いたのですが、同じ「設定」の項目であるからといって「セキュリティ」と「サウンド」を同時に、まぁせいぜいのところ続けて設定したいと考える人がどれだけいるでしょうか。
自分はそういった人はごく少数だと考えています。
「セキュリティ」の設定をするときは、「セキュリティ」だけを。
「サウンド」の設定をするときは「サウンド」だけを。
それぞれ設定すると思うのです。

「サウンド」の設定と一緒に「画面」を設定するかもしれないし、「セキュリティ」の設定と「通信」の設定は一緒に行うことはよくあります。しかし、それでもページ単位で独立していた方が探しやすくなることは間違いありません。必要であればそれぞれの参照ページをつけておけばすみます。弊社ではむしろそういういった作り方を推奨しています。

■取扱説明書制作は理念

取扱説明書は製品に付属している製品を、分かりやすく使うための部品です。
ページを切り詰めることよりも、お客様が機能を使おうと思ったときに使いやすくする。製品を構成する部品にコストダウンを優先して安いものを使って、製品が使いにくくなる。それでは製品全体の評価を落としてしまいます。
それと同じことです。

わかりやすく使えなければ、取扱説明書は存在の価値がありません。
機械、製品の仕様に従って取扱説明書を作るのは間違いではありませんが、より良い作り方があります。
お客様の使い方を考えて、それにしたがって取扱説明書を制作するべきです。
弊社では、このような理念に基づいて取扱説明書を制作しております。
良い製品を提供して、お客様に喜んで頂きたいメーカー・販売会社の皆様、弊社の取扱説明書を試してみませんか?

弊社では、福祉用品・生活雑貨・電子デバイス・機械設備等々、さまざまなジャンルの取扱説明書を承っております。

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